じゅうろく ページ21
「ね、亜美!今年は球技大会なに出るの?」
休み時間、先ほどの授業で使ったノートや教科書を片付けていると前の席に座っている友達がくるりと此方を向いてそう言い放った
「…あ、そっかもうすぐだもんね。どうしようかなー」
「やっぱ、バレー?」
…妙にニヤニヤした顔の友達に、三日ほど前の事を思い出す。先輩達が教室まで送ってくれた後、その場にいた友達には根掘り葉掘りと状況を聞かれてしまった。(はじめ先輩と付きあってるのもばれました)
……は、はずかしい…!
「も、もー…私はマネージャーなだけだよ。バレーは別に上手くないし…」
「え、そんなことないと思うけどなぁー?体育でやってても結構上手いじゃん」
首を少し傾げてサラリと思ったことを告げる友達。色恋沙汰が大好きなところは勘弁してほしいけど、こういう素直なところは彼女の良いところでもある
私は笑ってありがとう、と返す
「えー。じゃあ無難にドッジ?」
「に、なるかなぁ…」
「そっかー…私はどーするかなー。本当はバスケやりたいけどその部活の人はダメーって事だし」
「まあ部活の人じゃ圧勝だもんね、仕方ないよ」
むぅ、と不満げな彼女にまあまあ、と諭す
「…あ、亜美。岩泉先輩は?何でるの?」
「え?…あー…なんだろう…」
「あれ?聞いてないの?」
そう言われて昨日のLINEでのトークを思い出す。…けれど、それらしい会話をした覚えはあまり、ない。
…先輩のクラスはまだ決まってないのかな?
「そういう球技大会の話はしてないから、まだなんじゃないかな?分からないけど…」
ふぅん。と面白くなさそうな声を出す友達に少し苦笑する
…が、次の瞬間また楽しそうな顔になる友達にろくなことを考えていないんだろうな、なんて感じた
「へぇ。…ね、見に行ける競技ならやっぱ見に行くよね?彼女として」
「え!?…あ、……う、うん…やっぱり見たいなぁとは思うけど……」
「けど?」
「……メイワクじゃないかな。って」
「いや、ナイナイナイ!!すんごいラブラブだったじゃん!!!」
「こ、こら!声が大きい!」
慌てて友達を制止。
クラスに残っている生徒が此方をちらりと見るとまたお喋りを始める様子を見てホッとため息をついた。
「ご、ごめんって…でも、大丈夫だよ!」
その言葉にほんとかなぁ、と漏らすも、やっぱり…見に行きたい気持ちは私にもある
…先輩に聞いてみよう、かな
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kite(プロフ) - セノさん» コメントありがとうございます。文才なんてそんな…でも嬉しいです。これからもご贔屓によろしくお願いします (2015年3月12日 20時) (レス) id: b3e6317ab4 (このIDを非表示/違反報告)
セノ - ドキドキと画面の前ニヤニヤ=作者様の文才。という方程式を私は知っている!!((バッ 物凄く面白いです!この作品で、岩ちゃんへの愛が増えました!!応援してます! (2015年3月12日 3時) (レス) id: d1fca42de7 (このIDを非表示/違反報告)
まかろん - すごくおもしろかったです。 (2014年11月20日 22時) (レス) id: f914af4869 (このIDを非表示/違反報告)
もふた(プロフ) - 岩ちゃんかっこいい!!!!!!!!!!これからも頑張ってください!!!!!!!!!!応援してます(*´∀`*) (2014年10月23日 22時) (レス) id: bda7562276 (このIDを非表示/違反報告)
みなみ - とても面白かったです。今後も頑張って下さい (2014年10月19日 16時) (レス) id: 1edd946607 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:kite | 作成日時:2014年9月24日 21時