【HQ!!】ケンゼンです。【岩泉一】

じゅうよん2 ページ19

(な、何が何だか分からない…！！)



視界を奪われていて(物理的に)全く向こうの状況が判断出来ない状態では2人がどんなやりとりをしているのかが到底わからなかった

どうにか背伸びなんかもしてみるけれどやっぱり完全にシャットアウトされているみたいだし…

……おとなしくしていよう。





「わ、分かったから…！本当顔は勘弁して…って言ったら鳩尾に狙い定めるのホントヤメテ岩ちゃん俺が悪かったから」

「…ッチ。亜美にちょっかい出しやがって…」

「いや出してないけどね俺。今の割と横暴だよ岩ちゃ…………アレ？」



背中越しに及川先輩のキョトンとした声が聞こえる。タイミングもいいかと思ったのでそっと先輩の隣へと並ぶ




「岩ちゃんって吉田ちゃんの事名前で呼んでたっけ？」




あ、っと声を出す前にまた鮮明に思い出す先輩の体温…は、恥ずかしい…！！！





「…さっきから呼ぶ事にした。悪いか」

「じゃあ吉田ちゃんは…？」

「え！？ええと……」



私に話を振られてどう答えるべきか、とチラリと岩泉先輩を確認するとコクリと少し頷いてくれたのが分かった




「…は、はじめ先輩って呼んでます…」




改めて、男の人をこんな風に呼ぶのは初めてだったので面と向かってこう言うと気恥ずかしくものがこみ上げる




「……なんていうか2人とも…お熱いね」



及川先輩はそう言うと私と岩…はじめ先輩の顔を見比べ、そして少し苦笑気味に笑う。




「…ハッ、羨ましいだろ。お前にはやんねーべ」


「言われなくても分かってるってばぁ…吉田ちゃんも苦労するね、岩ちゃんこう見えて色んな欲が強…「及川」はいはいゴメンナサイって冗談だよ」





…さらりとかっこいいことを言われたようなそんな気もしながら、私はまた言い合いを始める2人のやり取りを少し笑いながら見ていた

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