◎ ページ38
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途端に浸透する温度と香り。
(キスが上手い人。か...、)
私は拓司の唇の形が好き。
厚すぎず薄すぎず、ふわふわしていて柔らかい感触。
お互いの温度を確かめ合うように、分け合うように優しく触れ合って...
同時進行で、再度私の頬に手を添えられる。
今度は右頬だけでは無く、両頬だ...
包み込むような手のひらに、また一段と胸が高鳴る...
「...亜紀」
『...ん、』
「...可愛い」
雰囲気作りが上手いって、こういうことを言うのかな？...でもきっと拓司の場合はそうじゃない。
自分が満足することよりも、相手を喜ばせようとする。こんな風にいつも意地悪してくるけど、自分本位のキスは絶対にしない。
(...再度キュッと目を閉じる。)
もう余計なことを考えるのはやめて、キスのことだけを考えたい。
キスにだけ集中したい。
もっと拓司の体温を感じて、一緒に溶け合いたい...
『...っ』
「...口、開けて」
『...ん、っ』
気持ちの高まりと同じように、次第にキスも激しくなっていく。
相手の気持ちを察しながら、段階を踏んでいくことで気分を少しずつ上げていくんだ。
...彼が与えてくれるキスの仕方はこんなにも繊細で艶めかしい。
脳内がビリビリと痺れてきて、思考が麻痺してくるみたいに、身体の芯からとろけていくように感じる...
(もっと欲しい。もっと触れたい。)
「...は、」
『...っ、ん、』
お互いの気持ちが混ざり合っているのを感じて、堪らず彼の首に腕を回す。
離れないように力を込める。いつもいつもついていくのに精一杯、そんなのはもう嫌だから。
何度も何度も、しつこいくらい念入りに優しく舌が絡まりあって...
それでも私のたどたどしい呼吸に合わせくれて、時折自然と引いてくれる拓司の優しさがまた垣間見えて...
(........すき、好き、大好き、)
力強さと繊細さと、その両方を兼ね備えている。
さらには場の空気を読むこと、多少の強引さを持つこと、
付け加えて儚さを持つこと...
(そのどれもが、彼は長けている。)
考える余地もないほどに、答えはもう明確で、酸欠気味の頭を振り絞って結論
【やはりこの男は、キスが上手い。】
考察なんて難しいことは不可能だ。彼のキスの仕方に悩むことなんて。
やっぱり私には皆無だったようだ。
だってこんなにも、心の底から幸せにしてくれるんだから。
(...た、たく)
(......)
(...ちょっと、苦し...)
(何、まだ止めないよ)
(...っ！)
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aki(プロフ) - aichさん» ありがとうございます！^ ^ そう言って頂けて本当に嬉しい！あのお話は伊沢さんにおんぶされたい願望を爆発させたものです！少しでもaichさんの心に響いたのなら、これほど嬉しいことはありません！本当にありがとうございます^ ^ (2019年3月12日 13時) (
レス) id: 47898df90d (このIDを非表示/違反報告)
aich(プロフ) - とっっっても素敵でした。3連休デートのお話で、伊沢さんが夢主ちゃんをおんぶしながら考える回がとっても感動して泣けました(語彙力) (2019年3月11日 21時) (レス) id: 256f7a3088 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：aki | 作成日時：2019年3月6日 9時
