◎ ページ27
ーーーーーーーーーー
「...じゃあ、お願いします」
「福良さんはどこが凝ってる?」
「うーん...手かなぁ」
「なるほど、いつも人の何倍も入力して編集してくれてるもんな、タイピングマシーンだよ、福良さんの手は、ほんとにもう生きる芸術だな」
「いやいやいや、何、どうしたの?」
「どうもしてないって、たまには俺だって普段世話になってる人達に感謝の意を込めてさ、想いを行動に移してみようと実行してるだけだよ」
「え、何。それでマッサージ?」
「そう、例えば感謝を込めて俺から金渡されたって困るだろ?だからまずは簡単かつ効果的なマッサージ」
「まぁ、安易だけど一番手っ取り早い伝え方ではあるね」
「だろ?ほら、じゃあ手出して」
よく分からない言い分を聞きながらおずおずと右手を差し出してみると、
直ぐに目の前の見慣れた男に握られて、親指の付け根から順番にグイグイと力強く押されて、多分だけど血行の促進を促される。
...まあ、やられて嫌な気分はしない。
豆ができる程に硬くなった指先だ。
女子みたいに安易に指圧マッサージなんてワードは浮かんで来ないし、これはこれで伊沢整体を利用してもいいのかもしれないな、...なんて。
(...それにしても、)
「...なんかあったの?」
「...んー?」
「...亜紀ちゃんと、喧嘩でもした?」
「してねーし、別に」
「...そう、ならいいけど」
「俺だってね、生活してれば日々色々と思うことがあるんですよ」
「...ふーん」
189人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
aki(プロフ) - aichさん» ありがとうございます!^ ^ そう言って頂けて本当に嬉しい!あのお話は伊沢さんにおんぶされたい願望を爆発させたものです!少しでもaichさんの心に響いたのなら、これほど嬉しいことはありません!本当にありがとうございます^ ^ (2019年3月12日 13時) (レス) id: 47898df90d (このIDを非表示/違反報告)
aich(プロフ) - とっっっても素敵でした。3連休デートのお話で、伊沢さんが夢主ちゃんをおんぶしながら考える回がとっても感動して泣けました(語彙力) (2019年3月11日 21時) (レス) id: 256f7a3088 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:aki | 作成日時:2019年3月6日 9時