【刀剣乱舞】い,じめられっ子の本丸生活

33 ページ34

夕餉も食べ終わりみんなが好きなように時間を潰している。

いつの間に転送したのか池に鯉がいたので山姥切以外の刀剣男士は見にいった。

『山姥切は行かなくてもいいのですか？』

山姥切「俺はいい」

『...そうですか』

話すことがない。

『さっ最近、暖かくなってきましたね』

山姥切「春だからな、そのうち夏が来る」

話してもすぐに終わってしまう。

どうしよう。

そこでふと思った。

『山姥切は私のことどう思います？』

山姥切「...？」

『こんなダメダメな審神者をどう思います？』

最近はそんな気持ち無くなっていたがふと考えると少し不安になる。

山姥切「ダメダメ？主はダメダメなんかじゃない」

すると山姥切は私の前に座る。

山姥切「主は誰よりも一生懸命だし、俺たちのことを大切に思ってくれている」

山姥切の目は真剣そのものだ。

嘘なんてどこにも見えない。

山姥切「それに主は俺を初期刀として選んでくれた。俺みたいな写しを。だから俺は主のために頑張る。絶対に裏切ったりしない」

『...良かったです。実は...出陣中にこんのすけとお話していたんです。見習いという審神者になるために勉強しに来る人が本丸を乗っ取ったりする事件が増えていると』

ひとりで待っていても暇だったのでこんのすけと話していたのだ。

そこでこんのすけが見習いの事について話してくれた。

『見習いは本丸を乗っ取り、ブラック本丸にするのがほとんどだそうです。たまに乗っ取られない本丸もあるそうですが...乗っ取られた審神者は審神者を辞めてしまうのがほとんどらしいです』

こんのすけに聞きながら私は思ったのだ。

私の本丸にもし見習いが来たとして、乗っ取られてしまうのだろうかということだ。

『まだ...いや、この先ずっとこの本丸に見習いは来ないかもしれません。けど...もし来た時...乗っ取られるなんてそんなの嫌だから...』

山姥切「俺は主以外の人間を好きになることはないな」

『...約束してくれますか？』

山姥切「あぁ...ほかの刀もそうだろう？」

山姥切が後ろを向く。

薬研「あっバレた」

鯰尾「山姥切さんはさすがですね〜」

小夜「あるじさまは気づかなかったみたいだけど...」

愛染「主さんは主さんだからな！」

みんないたのか...。

全く気づかなかった。

薬研「見習いが来ようと俺っちたちは大将から離れることは無いな」

みんな山姥切と同じだった。

たぶん...いや、絶対に私はこれから。

一人にならないだろう。

34→←32

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す