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「写真部！！！！
よろしくお願いします！！！！」
部室の前で 自作の写真部勧誘用の看板を掲げながら 通りかかる新1年生に声をかける。
そう、今日から新学期。
私は３年生になったのだ。
部室を覗いても やっほー！と元気な声で迎えてくれる中島先輩はいない。
部室に入っても 気だるそうにパソコンをかちゃかちゃしてる風磨くんもいない。
全く静かな部室に最初は泣きそうになったけど、あの2人も今日から新しい環境下で頑張ってるんだ。
私だって、頑張らなくちゃ。
顧問からも 5人は無理でも1人でも集まればいいよ、と最終的には言ってくれた。
小野寺先生も 写真部がなくなるのはやっぱり寂しいみたいで。
そうだよね…
こんなにも私に思い出を作ってくれた部活だもん。
風磨くんたちのためにも存続させなければ！！
「写真部！！どうですか！！」
「いえ……、大丈夫です……」
「写真楽しいですよ！！」
「他の部活見にいくので…」
「勉強との両立もしやすいです！！」
「ごめんなさい！！」
………
「はぁ……」
無理、か…
写真好きな高校生なんて、今時いないのかな。
良いのになぁ、写真。
あのカメラを構えるだけで 何気ない瞬間も全部絵になる。
自分だけの世界でいられる。
諦めて 部室に戻ろうとしたときだった。
「あのぉ……」
「写真部、入りたいです…！」
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作者名：ゆう | 作成日時：2021年1月7日 23時
