5 青春フィルム (ページ34)

今日:3 hit、昨日:2 hit、合計:76,194 hit

234 ページ34

.

そこにいたのはもう、めちゃくちゃ久しぶりに会う中島先輩の姿

あのときの制服姿とは違う私服

さらにイケメンになったんじゃない？ってくらい綺麗な顔と長い足

右手に持ってるカゴがその綺麗な容姿とにはどうにも合わなくて違和感

健人「久しぶりー！元気だった？」

「はい……、中島先輩こそ、お久しぶりです！」

健人「いやぁ、久しぶりに会うとテンション上がるね！」

「…お買い物ですか？」

健人「え？あ、まぁね、笑」

中島先輩の横に並びながら話を聞くと、どうやら中島先輩も進学と共に一人暮らしを始めたらしい。

別に学校が特別遠いってわけでもないらしいんだけど、憧れと早く自立したかったからっていう理由

今はバイトと学校に通う日々だって。

「そうだったんですね、」

健人「忙しいけど、それなりに頑張ってるよ。

Aちゃんは？学校どう？写真部新入部員きたんでしょ？」

「あれ、言いましたっけ？」

健人「菊池から聞いた」

キラン、と効果音がつきそうなウィンクをされた。

さすが中島王子。

健人「それにしてもクリスマスなのに男だけでパーティーだよ？

ほんと、寂し過ぎない？笑」

今日は中島先輩のお家で大学のお友達とクリスマスパーティーをするらしい。

それで、買い出し担当が中島先輩なんだとか。

中島先輩こんなにイケメンなんだから、彼女の1人や2人いてもおかしくないのに。

高校生のときから付き合ってるとか、そういう噂は一切聞かない。

謎多き人だ。

健人「Aちゃんは、菊池？」

風磨くんの名前を聞いて顔が熱くなる。

いや、名前聞いただけで火照るとか重症でしょ、私…

「今日は一応…風磨くんと…」

やばい、自分で言いながらちょー恥ずかしい

健人「いいじゃん！

だから、綺麗な格好してるんだね。
いつもに増して、すっごい可愛い Aちゃん。」

「…！」

中島先輩にそんなこと言われたらぁぁぁ…

彼女でもないのにそんなお言葉をくれるなんて、

「別にただお家でご飯食べるだけなのに私ってば、張り切り過ぎましたよね…完全に…」

健人「ううん、そんなことないよ。

もし好きな女の子が自分に会うためにかわいい格好してきてくれたらめちゃくちゃ嬉しいもん。

菊池もきっとそうだと思うよ？」

「…そうであると願います…」

.