▼月の河公園 ページ3
だけどやってみなきゃ分かんないだろと言われ俺なりに頑張ってアプローチしてる
まぁあいつらは面白半分で言っただろうけど
そして今日は運がいいことにAと同じ試合だ
待機室で待っている間嬉しくてにやけている顔を隠すのが必死だった
今日は月の河公園通称遊園地での試合
近くの暗号機を回しているとイライがやって来た
「場所教えてあげようか?」
「……よろしく」
イライは天眼でフクロウ越しから視ることができる
「君の彼女はピエロ小屋だ早く行くと良い」
「俺の彼女じゃないから」
からかうイライをひと睨みしてピエロ小屋に向かう
橋を渡る途中にミニテーブルが設置してありその上のティーカップを手に取る
そして小屋に行けばAが解読していた
「や、やぁ先輩偶然だね」
「あらノートンさん」
「一緒に解読してもいい?」
「いいわ」
ドクドクと胸を鳴らしながらなるべく平常心で会話をする
「もうティーカップ取ってくれたのね」
手に持っているティーカップに気付いてくれた
「先輩の淹れる紅茶は美味しいから
早速紅茶飲みたい……」
「ふふダメよノートンさんは今元気だから飲んでも意味ないわ」
「っ!」
鼻をつんと指でつつかれた
そこの部分だけとても熱かった
先輩、そういうとこですよ……
すると急にパシャリとシャッター音が鳴る
しまったAに夢中になりすぎてカメラが設置してあるの見てなかった
「ハンターはジョゼフね!」
Aはこっちに来ないかしらと嬉しそうに解読を進めていた
そんな姿に今度は胸が痛い
「先輩は俺が守りますよ」
「ありがとう頼もしいボディーガードね」
暗号機が終わる直前にいきなり心音が鳴る
奇襲か!
「先輩危ないっ!!」
先輩が受ける攻撃を代わりに俺が受ける
背中が焼かれるようにとても痛い
「あーあ解読恐怖にならなかった」
少し悔しそうにサーベルを拭く
「先輩逃げてくださいここは俺がタゲを取るんで」
「で、でも!」
Aは斬られた俺の姿を見て逃げることを躊躇している
「もし上手く逃げることが出来たならとびっきりの紅茶を淹れてくれないか」
好きな人の前くらいカッコつけさせて
なんとか頷きその場から離れる
「不器用だね普通に好きな人くらい守りたいとか言えばいいのに」
「早く始めよう」
ジョゼフの言葉を無視してチェイスを始める
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