第14話 ページ15
そうこうしていると、空は橙色から黒色へと染まり始めていた。
｢少しのんびりし過ぎたか…？さて、俺は勇気を出して城に戻ってみますかねぇ｣
物に触れることができる(かも)と分かったのは大きい。もしかしたら俺がこんな状態だと伝えることができるかもしれない。そう思い俺は立ち上がった。すると隣に座っていたポチが、
｢クゥーン…｣
と寂しそうにこちらを見つめた。
｢…っ。ごめんなポチ…お前のこと連れていってやりたい気持ちは山々なんだが…｣
俺の姿が見えれば、城の中へ連れていくことは可能(トントンに怒られそうだけど)なんだけどなぁ…。何かこいつを寂しくさせない方法は無いだろうか…しばらく悩んだ末導き出した答えは、
｢これでよし…っと｣
クッキーを包装するのに使われていたリボンを尻尾に巻くというものだった。
｢俺ポンコツだからこれぐらいしか思い付かねぇや…。ポチ、これは俺とお前が仲良くなったっていう証拠だ。明日には絶対顔を出す、それまで待っていてくれ｣
独り言を挟みながらそう言ってポチを撫でると、ポチはまるで分かったと返事をするかのように｢ワン！｣と鳴いた。
｢よし、良い子だ…いっぱい食べられる物持ってくるからな｣
俺はその言葉を最後に、まだ賑やかな通りを駆け抜けた。___大切な仲間達に会う為に。
城には数分でたどり着くことができた。少し息をあげながらも、門番の横を通り過ぎ大きな門を潜り抜ける。いやー、なんか潜入捜査に来てる気分になるな。堂々と門から入ってるけど…。そんなくだらないことを思いながら、俺は城内へと足を踏み入れた。
城内はいつもと変わらず、少しの騒がしさを保っていた。すれ違う兵士や隊員達は皆笑顔で、楽しそうに会話を弾ませている。
｢…やっぱり俺が居なくなっても何も変わらないなぁ｣
少し寂しい…なんて考えてしまう俺が本当に憎たらしい。
誰にも気付かれることなく廊下を歩いていると、ふと見覚えのある顔が目に留まった。
｢あ…シャオロン｣
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椿 - おもろすぎて周回してrワン！ (2021年4月24日 11時) (
レス) id: 37e6844d54 (このIDを非表示/違反報告)
む(プロフ) - 続きが気になりワン！ (2021年4月8日 20時) (レス) id: 0d837f5408 (このIDを非表示/違反報告)
秋刀魚大好き民 - ｱｧｰwrwrdﾄｳﾄｲﾖｫ!皆さんどうしたんでs ワン！ (2019年12月31日 15時) (レス) id: 3cfb10bf82 (このIDを非表示/違反報告)
ルリ(プロフ) - めちゃくちゃ面白いです！！！！更新頑張ってください！！応援してるワン！！！ (2019年12月2日 23時) (レス) id: f44adf4250 (このIDを非表示/違反報告)
snow - 自分のペースで更新頑張ってくだs…くぅーん(a国にいってもポチはついていきそうですねw) (2019年11月9日 16時) (レス) id: a79ef504eb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まつお | 作成日時：2019年5月19日 7時
