第11話 ページ12
｢どうすれば良いんやろうなぁ…｣
強い日差しと騒がしい人々の声に嫌気がさした俺は、流れるように路地裏まで行き、座り込んだ。路地裏は昼なのにも関わらず薄暗く、暑さもそこまで感じなかったので今の俺にはとても居心地が良かった。
｢…a国がウチを潰す気だったらどうしよ…｣
嫌でも最悪の状況を考えてしまう。早くこの状況をどうにかしなくてはいけないのだが、全く方法が思いつかない。
｢あー、くそっ…！｣
自分の不甲斐なさにイライラして、頭をかきむしっていると突然目の前に、
｢ワン！｣
犬が現れた。全体的に小さめな茶色い柴犬。首輪は付けてないから野良か？そいつは尻尾を振り、舌を出しながら俺を見つめてくる。お腹でも空いてるのか？と考えたが、生憎今の俺には犬に構っている余裕がない。
｢俺は今お前に構ってる余裕が無いんだ。他をあたってくれ…｣
｢ワン！！｣
しかし、犬は変わらずつぶらな瞳でこちらを見つめてくる。
｢はぁ〜〜…、だから他をあたってくれって……ん？｣
今まで全然気付かなかったけど、もしかしてこいつには俺が見えている…？
｢お前には俺が見えるのか…？｣
いい大人が犬に話しかける絵面やばいな…と思いながらもそう尋ねると犬は｢ワンッ！！｣と大きく鳴いた。
｢…え、まじで？ちと失礼…｣
恐る恐る犬の頭に手を置く。手からは毛の質感と温もりを感じることができた。
｢う、うわぁ〜〜〜！！触れる〜〜！｣
認識されたこと、触れることができたことについテンションが上がってしまい、犬の頭を両手で掻き回す。かなりの時間掻き回した後、ふと我に返り
｢あっ、ごめん…｣
しかし犬はまるで撫でられたことが嬉しかったかのように、｢ワン！｣と元気に鳴いた。その様子に思わず笑みが溢れる。
｢はー、お前のおかげでめちゃくちゃ癒されたし、やる気も出てきたわ。こんなとこでぼーっとしてる場合じゃないよな｣
少しでも元に戻るヒントを探そうと決心した俺は、立ち上がり大きく伸びをする。
｢よっしゃ、じゃあとりあえず何かやりますかねぇ…！｣
｢ワン！！！｣
薄暗い路地裏に一つ、太陽の光が差し込んだ。
.
夢主くんのキャラが迷子ですスミマセン()
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椿 - おもろすぎて周回してrワン！ (2021年4月24日 11時) (
レス) id: 37e6844d54 (このIDを非表示/違反報告)
む(プロフ) - 続きが気になりワン！ (2021年4月8日 20時) (レス) id: 0d837f5408 (このIDを非表示/違反報告)
秋刀魚大好き民 - ｱｧｰwrwrdﾄｳﾄｲﾖｫ!皆さんどうしたんでs ワン！ (2019年12月31日 15時) (レス) id: 3cfb10bf82 (このIDを非表示/違反報告)
ルリ(プロフ) - めちゃくちゃ面白いです！！！！更新頑張ってください！！応援してるワン！！！ (2019年12月2日 23時) (レス) id: f44adf4250 (このIDを非表示/違反報告)
snow - 自分のペースで更新頑張ってくだs…くぅーん(a国にいってもポチはついていきそうですねw) (2019年11月9日 16時) (レス) id: a79ef504eb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まつお | 作成日時：2019年5月19日 7時
