推しと体が入れ替わった 【stpr】

41日目 ページ49

「な、なるほど･･････？」


莉犬くんたちからの説明はこうだった。
どうやら近々、秋のすとぷり運動会が開かれるようで。
前回のシャトルランでは、5位と4位だった2人は、今度こそはと燃えているらしい。


そこで、まずは体力作り･･････と言いたいところだか。
効率のいい方法が分からないときた。
そこで、そういえばこの間Aちゃんがストーカー軽々とぶっ飛ばしてたっけ、と思い出し、家に突撃したがまさかの留守。


諦めるしかないかぁ、と思ったその時っ！
通りかかったマンションの管理人さんが、私は道場に向かったと教えてくれたらしい。


こ 「そーいうことなんで･････Aちゃん、お願いっ！」


莉 「俺ら今度こそリベンジ果たしたいんだよぉ！！！」


「え、えぇ･･････？」


推しの願いでも流石になぁ･･････。
だって、一般人ならまだしも私はリスナーだし。
入れ替わりも解けた今、私と推しは無関係に等しい。
ここはすとぷりすなーとして、承諾するわけには･･････。


「やっぱり、その･･････」


莉 「だ、駄目･･････？」


こ 「僕ら、リスナーさんにカッコイイとこ見せたいし･･･」


「ぐっ、くぁぁぁぁっっ･･･！！！」



まるで天使。
いつもながらの萌え袖を顔に添え、目尻に涙を浮かべて訴えてくる、前世は100％天使の推し1名。
まるでマルチーズの子犬。
ぶすっと愛らしく不貞腐れながらも、きゅるきゅるとでも効果音がつきそうな表情で頬を膨らませている推し1名。


スゥ･･････、こんなの、断れるわけがないっ！！！
だってさぁ？可愛すぎんだろぉぉぉぉ！！
天使と子犬が私に上目遣いだよ！？
無理だ、直視できん。


そしてどこまでも推しに弱い私は。


「わ、分かりましたよ････。不可抗力には逆らえません。」


結局、了承してしまうのだった。

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