【WT】好感度見える上に悪女なんて、私何かしたのかしら？ (ページ5)

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第三話：迷子の黒猫ページ5

You side
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はぁ、今日は災難だらけだったわ…。
私のことを嫌っている人に二人も会った挙句、入学式の片付けまでさせられるだなんて…。
初めましてなんだからもう少し相手を気遣いなさいよね…。

「…あら？黒猫ちゃんじゃないの。可愛いわねぇ。にゃ～ん？」

ﾐｬｰﾝ

「ふふ。喜んでるみたいね。
…ってこの子、首輪付いてるじゃない！一体どこの子なのかしら…」

どうしましょうか…。
猫って交番に届けたほうがいいのかしら？それとも持ち帰ったほうが？
うーん。悩むわね。名前とか住所とか書いていないのかしら―――

??「何してるんですか？」

「わぁ、誰？どこの子よ」

nk「どこの子…？中村ですけど。朝会いましたよね？」

皆さん、あの時の中村さんが来たわ。救世主ね。
…中村さんの好感度、いつの間にか－190まで上がっているのだけれど。
どういう原理で上がったのよ。意味分かんないわ。

「あぁ、あの中村さんね」

nk「俺以外他に中村さん知らないでしょ」

「ん？勿論。知ってるわけないわ」

nk「そうですよね。で、何してるんですか？」

綺麗に流されたわね。私悲しいわ。「喜怒哀楽」で表すと「哀」の状態よ。
ていうか「俺以外」ってどういうことかしら？驚いて嘘で返してしまったけれど…。
「そうですよね」も気になるわねぇ。
え、何。まさか私ストーカーされてた？え、私やばい。普通に自己嫌悪。

「黒猫ちゃんと戯れてたのだけれど、この子、飼い主さんがいるみたいでね…」

nk「え、猫？」

「えぇ、可愛らしい黒猫ちゃんよ。鳴き真似したら返してくれたの」

nk「あぁ…良かったですね」

中村さん、ちょっと冷や汗かいてるけど大丈夫かしら。
心做しか睨まれている気がするわ。え、何で？
うーん……もしかして中村さん、猫アレルギーだったり？
ありそうね。結構距離離しているものね。聞いてみようかしら。

「…中村さん、もしかして猫アレルギーなの？」

nk「ん？あぁ、はい。よく分かりましたね」

「えぇ、すぐ分かるわよ。猫ちゃんから離れているもの」

nk「あはは。凄いですね…」

……中村さん、絶対私と話したくないわよね。なんか凄い顔引き攣っているもの。
ちらちら猫ちゃんの方を見ているけれど…触りたいのかしら？
けれど猫アレルギーじゃ無理よね…。猫の概念とかあれば良いのだけれど。