【赤羽業】隣の席がうざいです。

３４時間目 ページ35

ーーーー…






『…ん…』






目が覚めたら見たことのない場所に横たわっていた。




『ぃったたたた…』





蹴り上げられたお腹をさすろうとするもさすれない。何やらロープか何かで繋がれているよう。





「颯希大丈夫！？？」





わたしが目覚めたのに気づいたカエデが小声で心配してくれた。





『大丈夫だよー…多分。…奥田さんは？』





周りに奥田さんがいないことに気づき聞いてみる






「奥田さんは逃げられたみたい」


『そっかそっか…よかったー』





なら奥田さんがカルマたちのことどうにかしてくれてるかな…






「お、気の強いおじょーちゃんも起きたかぁ」


『おじょーちゃんって言われるほど歳離れてないですよね。なんですか、実は高校生のコスプレしたおっさんとか？？』


「誰がおっちゃんだ！！！あんま調子乗ったこと言ってっと痛い目みんぞ」


『……』






不良は私が黙ったのを確認し満足げな笑みを浮かべると遠くへ行ってしまった。



ふと下を見ると一枚の写真が落ちていた






『あれ？なにこの写真』






写真には…神崎さん…？でも姿格好違うような…






『これって…』


「そう、これ私なの」


「私も驚いたよー。神崎さんにもこんな時期あったんだー」






私が知らない間にこれでなんかあったのかな…






「うん…うちは父が厳しくてね、良い学歴、良い肩書きばかり求めてくるの。そんな肩書き生活から離れたくって、名門の制服も脱ぎたくて。知ってる人がいない場所で格好も変えて遊んでたの」






テストの点が少しでも落ちれば怒られて…褒められることなんかほとんど無くて…

そりゃあ息抜き場所も必要でしょ






「…馬鹿だよね。遊んだ結果得た肩書きは、エンドのE組。もう自分の居場所がわからないよ」






色を失った目で話す神崎さん。






『………』






私は両親がいい点とったらその度褒めてくれた。


だから正直驚いた。
ほんとにいろんな過 家庭があるってことに。

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