【赤羽業】隣の席がうざいです。

１５時間目 ページ16

ーーーー…



「いやー、初めてだわ。口説く気が起こらない女子」


『黙れ、クソたらし男。結構ですー。私には一応居ますのでー』


「一応ってなんだよ」






前原と会話していると隣からカルマが突っ込んできた。


というか、朝から私たちはどんな会話してるんだ！！



私がE組にきてから早くも１週間経っていた。私の想像通りE組はほんとに面白くていいクラスでもう馴染めていた。
あんなにつまらなかった授業もちゃんと受けている。




「颯希ちゃーん！おはよー」


「颯希ちゃん、おはよ」


『あ、カエデに渚ー、おはよー。今日も癒されるわ』


「ははは…」


「颯希も見習いなよ」


『んだとカルマ。私はいいんですー愛でられるより愛でる派だからいいんですー』


「言い訳かな？」


『言い訳じゃねーよばーか。お前も可愛げ見せてみろ。私を癒してみろー』


「なんで俺がお前に可愛げ見せないといけないんだよ」


『ツンデレカルマ、デレてみろ。ほらほら』


「ツンデレは颯希だろ。颯希こそデレてみなよ。ほらほら」


『なにそれ、誰得よ』


「俺得だけど」


『お前得ならしない。絶対に』





E組になってからこんな言い合いをしているのも日常茶飯事。

私たちからしたら普通の会話だけど周りからしたらカップルの会話ではないとのこと。





「お前らってほんと変わってるよなー」


『なによ、もっとベタベタしたカップルをご所望か』


「あー、でもお前がそんなことしてたらキモいわ」


『あれだね、前原ってとっても失礼だよね』


「俺はそんな颯希も見てみたいかも」


『黙れカルマ。お前にデレることは死ぬまでない』


「…奥田さーん、ツンデレをデレデレにさせる薬とか作ってよー」


「えっ…」


『普通私の前で言うか。奥田さん、作らなくていいからね。いや、ほんとに。あ、でも作ったなら私にちょーだい！』


「えっ…と…あの…」





奥田さんが戸惑っている…可愛い





「あっ…でもこの前たまたま幼児になる薬ができちゃって…」


『まじでか！！すごい！！それ私にください！！！』


「俺にちょーだいよ」


「えっ…と…」


『ダメだよ奥田さん！！！こんな奴に渡したら！いたずらに使うに決まってるんだから！』


「いや、もうこの薬の存在がいたずらでしょ」


「俺は二人とも見てみたいけどな。幼児バージョン」


『なんだと！！このたらしが！』


「今はたらし関係ないだろ」

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