戸惑い。 ページ22
ドライヤーの場所を教えてくれようとした彼。
優しいな、とか思うが、ばれてしまったことに正直焦っている。
別に、隠していたわけではない。
…と言えば嘘になるかもしれないが。
少なくとも、私は"女"とも"男"とも言ってはいない。
ただ、かつらをかぶって、決してスカートとか女の子の格好をしてこなかったことを考えると、隠していたのかもしれない。
エイジ「…っ、とりあえずさ、服、着てくんない?」
『え?』
エイジ「目のやり場が…困る。」
そう言う彼の顔は赤かった。
慌てて自分の格好を確認すると、下着しかつけていない。
…これはとんだ醜態だ。
『っ、ご、ごめんなさい。お見苦しいものをお見せして…』
エイジ「いや、別に…。見苦しくないし…。」
彼の顔がどんどん赤くなるから、私まで赤くなってしまう。
慌てて彼のスウェットを着る。
その後の沈黙。
彼をちらっと見ると、髪色と同じくらい赤くなった顔をパタパタと手で仰いでいる。
…かわいい、とか思ってみたり。
じっと見つめすぎてしまったため、目が合った。
エイジ「…とりあえずさ、髪の毛乾かして?ウィッグもつけて、リビング来て。その後に話そ。」
『…はい。』
エイジさんはそれだけ言って、洗面所を後にした。
ドアが閉まるとと同時に私はその場に崩れ落ちた。
『どうしよう、もう、YouTube続けられないかもしれない…。』
しばらくうなだれていたけど、エイジさんを待たせているからドライヤーをお借りして、乾かしたあとにいつもつけているウィッグをかぶって洗面所を出た。
あぁ、憂鬱…。
230人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「YouTuber」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
霧雨(プロフ) - ネコウサさん» えぇ、めっちゃ嬉しいこと言ってくれますね!最近全然更新できてなくてごめんなさい…。頑張って投稿してくんで、よろしくお願いしますーーーーーー! (2019年5月12日 10時) (レス) id: d2678613dc (このIDを非表示/違反報告)
ネコウサ - おい、この作品大好き過ぎんだよどうしてくれんだ〜ーーー〜ーーーーーー (2019年5月7日 17時) (レス) id: cb597fc79d (このIDを非表示/違反報告)
霧雨(プロフ) - まぁちゅさん» はじめまして!そう言ってもらえるとめっちゃ嬉しいです…!ありがとうございますっ!頑張りますー! (2019年4月4日 8時) (レス) id: d2678613dc (このIDを非表示/違反報告)
まぁちゅ(プロフ) - はじめまして!更新のたびソワソワしながら拝見させてもらってます!更新楽しみにしてます。頑張って下さい! (2019年4月4日 8時) (レス) id: 62d81fc1a7 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:霧雨 | 作成日時:2019年3月30日 23時