だからそうやって笑わないでくれ【Free!】 (ページ8)

今日:9 hit、昨日:0 hit、合計:27,151 hit

明るいページ8

Aside

明るい海、きらきらしていて眩しい。

水は私の敵だった。ずっと、ずっと、敵だった。
私の大切なものを全部一緒に持って行ってしまう。

私が泳ぐ理由も、水を組み敷きたいからなのかもしれない。

こんなのは、ハルちゃんとか凛お兄ちゃんには言えないから仕舞っておくけど。

「皆さん、ちょっと来てください！」

怜君が呼んでる、けどもう少しいたいな、と思う。

『私はもうちょっと此処に居る』

「わかった」

切ない、切ない切ない気持ち。

海は嫌い。
私のものを全部引きずり込んじゃうから。

ハルちゃんも、マコちゃんも、怜君も、渚君も、凛お兄ちゃんも、

みんな、みんな引きずり込んじゃう。

明るい海なんて上っ面だけ。

心の底は真っ暗だから、信用できないんだ。

「おーい！Aさーん！」

『怜君！』

「鮫塚学園が居ました！50mプールで泳いでましたよ！」

『へー！強いとこなの？』

「強豪です」

『へー』