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私は深いため息をつきながら、研究室に繋がる廊下を歩いていた。
彼から貰った紙切れは1枚だけだったが、その紙にはびっしり文字が書かれてある。
3分以内に眠る眠り粉、即効性の毒、そしてアンフェタミン_______。
私が作ったことのある薬品の中でも、最高難易度である薬品ばかりで、これを全てなんてぶっ通しで働いても1年で出来たらいい方である。
とりあえずこれだけの量の薬品を作るには、相当な材料が必要になってくるので輸入してもらわないと困る。
｢あ！Aー！！｣
私が顔を顰めて紙と睨めっこをしながら歩いていると、研究室の扉の前に見覚えのある人物がこちらに向かって手を振っていた。
それはまさしく、かつての上司菊さん本人で、懐かしい感覚に一瞬状況が理解できなかった。
｢………………え、菊さん？｣
｢退院したの。川田くんと水戸ちゃんと一緒に｣
｢やほ〜Aちゃん｣
｢水戸さん…！｣
｢おい俺は｣
私は水戸さんの頬にまだ残る傷跡をなぞり、よかったと安堵した。
彼らは既に白衣を羽織っていた。
彼らもまた、私と同じように生産課に配属されるのだろう。研究室の奥には、私の上司であるアニーが立っていた。
｢あら。知り合い？…どいつもこいつも縁故採用なんだから。うんざりするわ｣
｢アニーさん。総統閣下から直々に特別任務を頂いたので、その補佐に彼らをつけても構いませんか？｣
｢………はァ？特別任務？｣
｢はい。傷薬が足りないから、下っ端のお前が量産させろと｣
｢……………そういうことなら構わないわ。あんたの後輩よ、躾ときなさい｣
｢お任せ下さい！｣
私は彼女に敬礼をして、軽く頭を下げる。
そんな私に気分を良くしたのか、彼女は口角をあげて自席に戻っていった。
｢あの女俺無理｣
｢確かに態度大きかったですねえ｣
｢絶っっ対私の方が年上なんだけどー！｣
川田と菊さんは、初めて私が彼女に会った時と同じような反応をしている。
そんな様子にデジャブを感じて、はははと苦笑いをした。
彼らにこの任務を手伝ってもらうことは可能になったが、材料がないと何も出来ない。
私はいらない紙に必要な薬草の名称を記入し、輸入部に申請をしてこようと思い、彼らにこの場に残るよう言ってからその紙を持って研究室を出た。
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味噌かつ - Twitterフォローさせていただきました！いつも繰り返し見てます！神作だと思ってます！素晴らしい作品をありがとうございます！ (5月14日 20時) (
レス) @page46 id: ed221277ea (このIDを非表示/違反報告)
柚(プロフ) - 柊木さん» ありがとうございます..！！そうおっしゃって頂けて嬉しいです(TT)良かったです！もっと考察出来るような深い作品に出来れば良かったのですが、自分の技量ではそうもいかず、、今後もそうおっしゃって頂けるよう頑張ります！！ (2021年3月13日 9時) (レス) id: 9eb6eeed7a (このIDを非表示/違反報告)
柚(プロフ) - 白夜ちんさん» いや、彼らをそう仕立て上げた裏の支配者は私です・・・(？)是非そうしてやってください！！ (2021年3月13日 9時) (レス) id: 9eb6eeed7a (このIDを非表示/違反報告)
柊木(プロフ) - すごく考察に入りたいレベルで好きです…。勝手にスパイの目星をつけて楽しんでます！ 本当に面白くて好きです！ (2021年3月12日 0時) (レス) id: 98823b925f (このIDを非表示/違反報告)
私猫(プロフ) - 夢主ちゃん？！？！ (2021年3月11日 14時) (レス) id: a5b5a226ba (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：柚
| 作成日時：2021年3月3日 11時
