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｢そんな気負わんでええんよ。死ぬ可能性が0じゃないってだけやねん。確率は低いんやから｣
｢ですが……！彼女が捕虜であることには変わりありません。もし敵に寝返ったら…｣
｢そんときはそんとき。Aちゃんも、お仲間は見殺しに出来ひんやろ？｣
釘を刺すような彼の一言に、思わず肝を冷やす。
勿論そのつもりは無いし仲間を見殺しにも出来ないので安心してくれて構わないが、やはり彼もまだ私を信用していない。
それもそうだろう、捕虜としてこの国に入国してから、まだ日が浅いのだから。忠誠心も芽生える筈もなくこの国で仕事をしているが、未だ不満しかない。
｢ほんまはな、Aちゃんを危険に晒したくないねん。世界にちょっとしかおらへん内の1人やし。けど、あの国に勝つには………………、まぁハイリスクハイリターンってやつや｣
｢…………まだ死にたくないので、遠慮したいんですが｣
｢あれ。協力してくれへんの？ごめんやけど、これは決定事項やから。拒否するんなら君の仲間を殺す｣
｢！！！！それはあまりに卑怯すぎませんか！？｣
｢すまんな。俺らも、のんびりしてられへんから｣
彼は変わらぬ表情で冷酷な言葉を発する。
私はその計画に参加する以外の選択肢がないようで、反抗出来ないまま口を閉ざした。
こちらの不備、ということは、この作戦が私によって失敗した場合も仲間に危害が及ぶのだろう。
彼らはなんて酷い真似をするんだろう。
｢じゃ、よろしくな？Aちゃん｣
彼は普段通りにっこりと笑うのに、先程の発言を聞いた後だととても裏があるような気がして、微笑みを返すことが出来なかった。
.
｢…………で、なんで私スーツなんですか？｣
｢ごめんなぁ。相手方の女、女顔の男が好きやねん｣
｢ウワ、Aちゃん男前やなぁ〜！｣
だからと言って彼女の好みに合わせる必要があるのだろうか。
私はパーティー当日、会場に出向く為ドレスコードに着替えていた。
そのドレスを着る為にこれまで仕事以上にダイエットに取り組み、食事制限もしてきたというのに。
当日渡されたのは煌びやかなドレスではなく、漆黒のスーツだった。
目が点になった私に、オスマンさんは申し訳無さそうに眉を下げていた。
｢鬱さんも知ってたなら言ってくれませんか。食事制限してたのがバカみたいです｣
｢えへへ。おもろそうやってんもん｣
｢もんじゃねぇ｣
｢Aちゃん、口悪なっとるから｣
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味噌かつ - Twitterフォローさせていただきました！いつも繰り返し見てます！神作だと思ってます！素晴らしい作品をありがとうございます！ (5月14日 20時) (
レス) @page46 id: ed221277ea (このIDを非表示/違反報告)
柚(プロフ) - 柊木さん» ありがとうございます..！！そうおっしゃって頂けて嬉しいです(TT)良かったです！もっと考察出来るような深い作品に出来れば良かったのですが、自分の技量ではそうもいかず、、今後もそうおっしゃって頂けるよう頑張ります！！ (2021年3月13日 9時) (レス) id: 9eb6eeed7a (このIDを非表示/違反報告)
柚(プロフ) - 白夜ちんさん» いや、彼らをそう仕立て上げた裏の支配者は私です・・・(？)是非そうしてやってください！！ (2021年3月13日 9時) (レス) id: 9eb6eeed7a (このIDを非表示/違反報告)
柊木(プロフ) - すごく考察に入りたいレベルで好きです…。勝手にスパイの目星をつけて楽しんでます！ 本当に面白くて好きです！ (2021年3月12日 0時) (レス) id: 98823b925f (このIDを非表示/違反報告)
私猫(プロフ) - 夢主ちゃん？！？！ (2021年3月11日 14時) (レス) id: a5b5a226ba (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：柚
| 作成日時：2021年3月3日 11時
