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すると、そこは本当に庭になっていて、馬もいれば花や野菜も育てられている様子だった。
城の敷地内に中庭があることにも驚くのに、ここまで手をかけて育てられていることに目を輝かせた。
雑草の中には、少し踏まれた後だがセンブリが生えていた。湿り気のある森でしか育たないのに、何故・・・・、と疑問に思う。
少し拝借できないかと思い、その場にしゃがんだ。
｢おい。何してる｣
｢………！｣
センブリやキキョウを眺めていると、一際大きな影が出来た。
背後に人がいることが分かった瞬間、私の首元に切れ味の良さそうな刃が押し付けられる。
ひ、と怯える声も出ず、その場に固まった。
｢ここ俺の庭なんだけど。なんかした？場合によっては殺す｣
｢いやいやいや！！！何もしてません！見てただけ、です…未遂です…｣
｢は？なんかしようとしてたの？斬る｣
｢イヤー！！待ってください！｣
少し出来た隙をついて立ち上がると、すぐ様それに反応して再び首に刃を沿わせる。
少しでも動くと切れてしまいそうで、迂闊に喋れやしない。
そう、ただ見ていただけだ、この手入れの行き届いている素晴らしい庭を。
びくびくと怯える私に痺れを切らしたのか、はぁ、と一つため息をついて刀剣を鞘におさめた。
｢…君、Aって子でしょ？ゾムとトントンを助けたっていう｣
｢は！そうです…ね、｣
｢何してんの？仕事は？｣
｢……薬草を採ってこいと、言われまして｣
｢薬草か…｣
彼は顎に手を当てて少し黙った。
もしかして考えてくれているのだろうか。
だとすればなんていい人なんだろう・・・と思ったが、2度も刃を首に当てられたので恐怖心が拭えない。その刃は未だ彼の腰に下がっている訳で、質問をすることすら危険である。
｢薬草だったら…、森にしか生えてないんじゃない？一番近い森で片道2時間はかかると思うけど｣
｢2時間……！？いやっ、ここにあるんですが…！さ、流石に頂けませんよね…………。｣
｢は？ここにある…って……………｣
どこ？
と怪訝な顔をして私に問いかける。
私は、そんな彼に先程見ていたセンブリとキキョウを指さした。
｢例えば、これはセンブリです。センブリは、胃痛、腹痛などの時によく効きます。これはキキョウ。去痰や鎮咳の際によく効きます。またキキョウは山菜としても食べられるので、よく知られているんですが｣
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叶子(プロフ) - アキさん» そうおっしゃって頂けてとても嬉しいです！ありがとうございます！！頑張ります！！！ (2021年3月2日 19時) (
レス) id: 9eb6eeed7a (このIDを非表示/違反報告)
アキ(プロフ) - この作品のknｼﾏさんが好きすぎて更新が本当に楽しみです！とっても面白いです、応援してしています！ (2021年3月1日 19時) (レス) id: 41a4293417 (このIDを非表示/違反報告)
叶子(プロフ) - 方舟さん» いえ私は全く何の関係も知識もないド素人でございます(^^ は！看護学生の方でしたか・・！実際学ばれている方からすれば不自然な点が多々あると思います； なるほど！それは是非お聞きしたいですね。近々お迎えにあがりますのでどうかその際はよろしくお願い致します。 (2021年2月24日 1時) (レス) id: 9eb6eeed7a (このIDを非表示/違反報告)
ReiHeta(プロフ) - 叶子さん» のんびり、気ままに更新まちまこ (2021年2月23日 21時) (レス) id: bd92c2b39c (このIDを非表示/違反報告)
方舟(プロフ) - 続編前から読ませてもらっています。わざわざ薬の成分や、効き方を調べるだなんて…もしや本職だったりします？元（ここ重要）看護学生なのですが、時代相応かはさておき、あるある話等提供はできますので、必要があればお声がけ下さい。 (2021年2月23日 19時) (レス) id: 894a36e101 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：柚
| 作成日時：2021年2月23日 16時
