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｢明日はお菓子を持ってくるわ。とびきり良い茶葉の紅茶を期待してるわよ｣
｢お！お任せください。じゃあ明日も早めに終わらせないとですねえ｣
捕虜として入国した時は終わったと思ったし職場も実際最悪だったたが、彼女のおかげで生活がとても楽しいものになってきている。
_____私はこれが、ただのフラグに過ぎないことに、まだ気が付いていない。
.
｢……！Aさん！こんにちは｣
｢トントンさん、こんにちは｣
廊下を歩いていると、書類を両手いっぱいに持ったトントンさんに出会う。
私は昼食を終え食堂を出てきたところだったのだ。一番乗りではないが、早々に食堂を出たのだが、彼はもう既に食事を取った後なのだろうか。
作戦とはいえ、私の同僚達に怪我をさせたのは変わりない。しかし、ずっと彼に怒りを抱いている程子供でもないので、今は少し気まずさが漂っていた。
｢…トントンさん、もう昼食取られましたか？｣
｢あー…お恥ずかしながら、まだです。あんまり食欲無いもんで｣
｢駄目ですよ食べなくちゃ…。まだ背中の傷、癒えてないでしょう。ステロイド軟膏があれば良かったんですが…、｣
顔色の良くない彼を思わず心配してしまった。
彼を治療したあの日からまだ日が経っていないのは事実である。１ヶ月も経っていない中、あの傷を自然治癒で完全に治すとはいくら彼でも不可能だと思う、のだが。
しかし彼らの自然治癒能力が高いのは事実で、もしかすると治っているのかもしれない・・・が、流石にありえない。
あの国に置いてきた物が多すぎる。せめて、薬品だけでも私に渡してほしかったなあと切実に思う。
｢あの、ありがとうございます…、心配してくれてはるんですよね、？｣
｢……あ、いや…、まあ…｣
｢んふふ｣
彼が随分嬉しそうに笑うから、思わずきゅんとしてしまった。
今日中に大量にある書類を捌くのは不可能だろう。私が今彼を引き止めてしまっているのだと考えると、もう解放してあげた方が良いのかもしれない。
しかし、怪我のことを考えると薬のない今どう対処するかというのをアドバイスしてあげたくもなるというか。
｢…………ヨモギ！傷口にヨモギの葉の裏の綿毛を…｣
彼に自身の傷のケアをしろと言おうとした途端、バタバタと廊下が一気に騒がしくなった。
何事かと私達は足音の出先を見やるが、特に何もいない。
しかし足音だけは一向に大きくなるばかりだった。
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叶子(プロフ) - アキさん» そうおっしゃって頂けてとても嬉しいです！ありがとうございます！！頑張ります！！！ (2021年3月2日 19時) (
レス) id: 9eb6eeed7a (このIDを非表示/違反報告)
アキ(プロフ) - この作品のknｼﾏさんが好きすぎて更新が本当に楽しみです！とっても面白いです、応援してしています！ (2021年3月1日 19時) (レス) id: 41a4293417 (このIDを非表示/違反報告)
叶子(プロフ) - 方舟さん» いえ私は全く何の関係も知識もないド素人でございます(^^ は！看護学生の方でしたか・・！実際学ばれている方からすれば不自然な点が多々あると思います； なるほど！それは是非お聞きしたいですね。近々お迎えにあがりますのでどうかその際はよろしくお願い致します。 (2021年2月24日 1時) (レス) id: 9eb6eeed7a (このIDを非表示/違反報告)
ReiHeta(プロフ) - 叶子さん» のんびり、気ままに更新まちまこ (2021年2月23日 21時) (レス) id: bd92c2b39c (このIDを非表示/違反報告)
方舟(プロフ) - 続編前から読ませてもらっています。わざわざ薬の成分や、効き方を調べるだなんて…もしや本職だったりします？元（ここ重要）看護学生なのですが、時代相応かはさておき、あるある話等提供はできますので、必要があればお声がけ下さい。 (2021年2月23日 19時) (レス) id: 894a36e101 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：柚
| 作成日時：2021年2月23日 16時
