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生薬の品揃えは目を張るものであったが、そこから出来た製品は簡単なものばかりなだけでなく種類も少ない。
当然のごとく薬草も置いていなかった訳で、シャクヤクの採取が必要になるのだが。
あの彼の庭にシャクヤクは咲いていただろうか、と昨日の記憶を呼び出すがまるで思い出せない。
昨日はゆっくり出来なかったので、採取も兼ねてもう一度行こうと思い研究室を出た。
.
｢…！すごい……！｣
花壇には、とても多い種類の花が育てられていた。
どれも薬草なるものばかりで、思わず目を輝かせてしまう。
以前の国では中庭など存在せず、森に採取するしか術が無かったのにこの国はほとんどの主要な薬草がここで育てられている。
なんて贅沢な環境なのだろうか、と体が震えた。
今は春を少し過ぎた位なのに季節外れの物も咲いていて、季節ごとに作らなければならなかった薬も幾分かは関係なく作れそうである。
｢………！シャクヤク！咲いてる｣
シャクヤクとは、元々漢方の要薬であった。
腹痛も抑えてくれるし、神経痛も和らげてくれる。主に女性が服用することが多く、私が愛用している薬にも配剤されていた。
早速採取しようと思ったが、流石にこの中庭の主に許可を取らなければならないだろう。
今日は不在なのか、姿を見かけない。一体どこにいるのだろうか、と中庭のスペースを出る。
｢…！あの！｣
｢…？ああ！Aちゃんや。なんかあったん？｣
｢あの中庭を手入れしてる…あの…刀を扱ってる｣
｢あーけどちゃんね？それがどうかしたん？｣
｢その方今何処にいるかご存知ですか？｣
｢ええー、げどちゃんか…。
中庭におらんのだったら……、んー訓練所かな？ついてってあげたいけど、トンちのとこ行かなあかんねんな…。ここの突き当たり左行ったらすぐそこやで｣
｢ありがとうございます…！｣
中庭を出たところで、丁度見た事のある男性が歩いていたので声をかけると、道のりまで親切に教えてくれた。
私は言われた通りに突き当たりを左に曲がり、訓練所らしき入口まで足を運んだ。
キンキンと剣の交える音が廊下まで響き渡っていて、窓の奥には休憩する人や実際に訓練をしている人達が見えた。
どうにかここから見つけられないかと、少し高い位置にある窓に背伸びして覗いても、見知らぬ顔ばかりで見つけることは難しそうだった。
それでも少しの希望をかけて背伸びしていると、後ろから声をかけられる。
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叶子(プロフ) - アキさん» そうおっしゃって頂けてとても嬉しいです！ありがとうございます！！頑張ります！！！ (2021年3月2日 19時) (
レス) id: 9eb6eeed7a (このIDを非表示/違反報告)
アキ(プロフ) - この作品のknｼﾏさんが好きすぎて更新が本当に楽しみです！とっても面白いです、応援してしています！ (2021年3月1日 19時) (レス) id: 41a4293417 (このIDを非表示/違反報告)
叶子(プロフ) - 方舟さん» いえ私は全く何の関係も知識もないド素人でございます(^^ は！看護学生の方でしたか・・！実際学ばれている方からすれば不自然な点が多々あると思います； なるほど！それは是非お聞きしたいですね。近々お迎えにあがりますのでどうかその際はよろしくお願い致します。 (2021年2月24日 1時) (レス) id: 9eb6eeed7a (このIDを非表示/違反報告)
ReiHeta(プロフ) - 叶子さん» のんびり、気ままに更新まちまこ (2021年2月23日 21時) (レス) id: bd92c2b39c (このIDを非表示/違反報告)
方舟(プロフ) - 続編前から読ませてもらっています。わざわざ薬の成分や、効き方を調べるだなんて…もしや本職だったりします？元（ここ重要）看護学生なのですが、時代相応かはさておき、あるある話等提供はできますので、必要があればお声がけ下さい。 (2021年2月23日 19時) (レス) id: 894a36e101 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：柚
| 作成日時：2021年2月23日 16時
