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彼女たちはクスクス、とバカにしたように笑っている。
いちいち癪に障る女だなとにっこり笑顔を浮かべながら、心の奥底で死ねと呟いた。
まあつまり、以前作ったことのある腹痛薬を生成すれば良い話だ。
タンニン酸ベルベリン、ビフィズス菌、あああと芍薬も必要だ。
その為にはやはり薬品庫に行く必要があるのだ。しかし、この場には敵しかいない訳で迂闊に潜り込めそうもない。
______どうするか、と考え込んでいると、急にぽんぽんと肩を叩かれる。
｢ねえ。来て｣
｢………え、｣
｢しっ、はやく。｣
口の前で人差し指を出す女性が、私の手を引いて歩き出した。
幸いあの意地の悪い上司達はこちらを見ておらず、なんとか乗り切れそうである。
足早にどこに向かっているんだろう、と疑問に思っていると、昨日見つけた薬品庫の扉の前まで迫っていることに気がついた。
｢ここが薬品庫。材料必要でしょ？｣
｢…！ありがとうございます…！！恩に着ます｣
｢バカね、これくらいで…。なにも認めたわけじゃないから、貴方のこと……、
でも、流石に昨日の平手打ち…、あそこまでする必要は無かったと思うわ。｣
伏せ目で申し訳なさそうに私に言った。
自分がした訳でもないのに、と私の心臓が鷲掴みにされたようにキュンとくる。
彼女と色々話したいところだが、今は材料の回収といこう。
｢…生薬はわりかし揃ってる………、けど、｣
｢なにか足りない？｣
｢いや………、既製品が死ぬ程無いですね。最近、兵士に徴収されましたか？｣
｢え…、いや？そんなはずはないけど｣
｢っえ……！？｣
あまりの品薄の加減に驚いてしまう。
これだけの量しかないとなれば、怪我人が10人出てしまえば終わりだろう。
止血剤も輸血パックもないみたいだし、大量出血した患者は今までどうなっていたのだろうか。輸血パックもないまま死に絶えていく兵士たちを想像するとゾッとしてしまう。
きょろきょろと周りを見渡すも、点滴らしきものが見当たらない。
点滴すらないのか、と思うと流石に頭を抱えた。
よくこれで国をやっていけたなあ、と呆れさえ出てきてしまう。
｢…問題しかないけど、今はとりあえずこれで。助かりました｣
｢いいえ。…私の名前はダチュラよ。困ったら、頼って｣
｢ダチュラさん…！ありがとうございます！｣
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叶子(プロフ) - アキさん» そうおっしゃって頂けてとても嬉しいです！ありがとうございます！！頑張ります！！！ (2021年3月2日 19時) (
レス) id: 9eb6eeed7a (このIDを非表示/違反報告)
アキ(プロフ) - この作品のknｼﾏさんが好きすぎて更新が本当に楽しみです！とっても面白いです、応援してしています！ (2021年3月1日 19時) (レス) id: 41a4293417 (このIDを非表示/違反報告)
叶子(プロフ) - 方舟さん» いえ私は全く何の関係も知識もないド素人でございます(^^ は！看護学生の方でしたか・・！実際学ばれている方からすれば不自然な点が多々あると思います； なるほど！それは是非お聞きしたいですね。近々お迎えにあがりますのでどうかその際はよろしくお願い致します。 (2021年2月24日 1時) (レス) id: 9eb6eeed7a (このIDを非表示/違反報告)
ReiHeta(プロフ) - 叶子さん» のんびり、気ままに更新まちまこ (2021年2月23日 21時) (レス) id: bd92c2b39c (このIDを非表示/違反報告)
方舟(プロフ) - 続編前から読ませてもらっています。わざわざ薬の成分や、効き方を調べるだなんて…もしや本職だったりします？元（ここ重要）看護学生なのですが、時代相応かはさておき、あるある話等提供はできますので、必要があればお声がけ下さい。 (2021年2月23日 19時) (レス) id: 894a36e101 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：柚
| 作成日時：2021年2月23日 16時
