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朝、時計の針が7時50分をさすと同時に部屋を出る。
ただ会話をするだけの職場、といっても過言ではないのに8時出勤とは酷なものだ。
重たい足取りで研究室の扉を開ける。
｢おはようございます｣
｢あら、ちゃんと来たのね。もう来ないかと思ってた｣
｢雇われの身ですので。職場が最悪でも流石に来ますよ｣
｢………もっかいシメとく？｣
私の周りを3人の男性が囲う。
確かに男性ではあるが、彼らよりも殺意のある、細身ながらもがっしりとした体型の人達に刃を向けられた後だからかあまり怖くない。
全く怖がらない私に腹が立ったのか、彼女は私に蹴りを入れた。
しかし、流石の私でもそれは予測出来たので、ひらりと躱して自分の席であろう空席に向かう。
｢……まあいいわ。
今からアンタには材料量りしてもらうわ。原料と量りはそこに置いてあるから｣
いきなりハードだねえ、と言う声がちらほら聞こえる。
確かに原料はかなり多い数だが、材料量りなんて基本中の基本では？と思う。
原料を量りに乗せ、ピッタリ適切な数値になったら済の付箋を貼っていく。
その作業をテキパキとこなし、いつの間にか最後の一つまで終えてしまっていた。
出来上がった量り済の原料と量りを元に戻し、赤いルージュの唇の彼女の元に向かった。
｢出来ました｣
｢…は？いい加減にやりすぎでしょお。ちゃーんとピッタリ量ったの？｣
｢はい。嘘だと思うなら自分の目で確かめてください｣
｢…っ、いいわよ上等じゃないの。｣
肩をわざとぶつからせ、私を抜いて作業場に向かう。
私も彼女の後についていくと、彼女はありえないといった表情で量り済の原料が入ったフラスコを見つめていた。
実際に量りに乗せると、確かに記載された数値がデータ化されて表示されている。どうして、というような顔で振り返って私を睨んだ。
｢…誰か手伝った？この女の｣
｢手伝うわけないだろ。どうかしたか？｣
｢いや……。たまたまよ。量りなんて誰にも出来るし。ねえアンタ、なら次は調合しなさい。うちは生産課だからね。｣
｢はあ。分かりました｣
｢…そうね、最初は下り腹に効く薬お願いするわね。｣
｢おいおい、作り方説明しないのかよ、可哀想だろ｣
｢あなたも笑ってるじゃない｣
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叶子(プロフ) - アキさん» そうおっしゃって頂けてとても嬉しいです！ありがとうございます！！頑張ります！！！ (2021年3月2日 19時) (
レス) id: 9eb6eeed7a (このIDを非表示/違反報告)
アキ(プロフ) - この作品のknｼﾏさんが好きすぎて更新が本当に楽しみです！とっても面白いです、応援してしています！ (2021年3月1日 19時) (レス) id: 41a4293417 (このIDを非表示/違反報告)
叶子(プロフ) - 方舟さん» いえ私は全く何の関係も知識もないド素人でございます(^^ は！看護学生の方でしたか・・！実際学ばれている方からすれば不自然な点が多々あると思います； なるほど！それは是非お聞きしたいですね。近々お迎えにあがりますのでどうかその際はよろしくお願い致します。 (2021年2月24日 1時) (レス) id: 9eb6eeed7a (このIDを非表示/違反報告)
ReiHeta(プロフ) - 叶子さん» のんびり、気ままに更新まちまこ (2021年2月23日 21時) (レス) id: bd92c2b39c (このIDを非表示/違反報告)
方舟(プロフ) - 続編前から読ませてもらっています。わざわざ薬の成分や、効き方を調べるだなんて…もしや本職だったりします？元（ここ重要）看護学生なのですが、時代相応かはさておき、あるある話等提供はできますので、必要があればお声がけ下さい。 (2021年2月23日 19時) (レス) id: 894a36e101 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：柚
| 作成日時：2021年2月23日 16時
