50話 ページ21
なるせside
「なんか邪魔して悪いねぇ」
Aが食べ物を買いに行ってくれ、何故か一緒のありさかと二人きりになる
そしてにやにやとうざい顔で話しかけてくるありさかに苛立ちが芽生える
「で？Aさんのこと好きなの？てか遊園地誘うくらいならもう好きか」
‘’Aのこと好きなの？‘’
過去に、バニラにも言われた
あの時は、Aは友達として好き
そう思って そんなことない と答えた
けどやっぱり仕事を一緒にしたり、今日みたいに出かけたり
Aと過ごしていく時間が増えることによって、日に日に彼女のことを考える時間は増えていった
きっと俺はAに恋心を抱いている
そう自覚したのは最近で、けどやっぱり
「うん。好きだよ」
「ひゅ〜！熱いねぇ」
「けど、俺じゃないんよ。」
Aの楽しそうな顔を見るときはいつだってだるまがいた
だるまの恋心はこの街に住んでいる人の殆どが気づいている
Aはどう思っているのか知らないが、だるまには勝てないと本能的に思ってしまう
「だるまがおるんよ。あいつに俺は勝てん」
「…仮にAさんがだるまのこと好きやとしたら、今日なるせと来てるかなぁ。それに、見た感じなるせのこと結構信頼してそうやし、好きやったら相談とかしてるんじゃない？」
「でも」
「なるせの癖に随分弱気やん。誰が好きとか関係ないんじゃない？ま、付き合ってたら問題かもしれんけど。好きならだるまに負けないくらいアピールするのが俺の知ってる男らしいなるせやと思うな〜。な？ととみっくす」
ばっと後ろを向くとにやにやして話を聞いていたととみっくすがいた
「なになに？？Aちゃんのこと好きなん？ええや〜ん！俺応援すんで〜！」
「あー…最悪」
「で？これでも諦める？」
『なるせくん助けて〜…！』
『なるせくんこの前おいしいカフェ見つけた！一緒にいこ！』
『見て見て！バニさんとカスタムした！ピンクカラー、なるせくんみたいでしょ！』
「…んなわけ。ありがとな、ありさか」
「どーいたしまして」
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作者名：さらチ | 作成日時：2024年3月17日 20時
