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あれから暫く歩き 探偵社といわれる建物についた
取り敢えず挨拶をということで探偵社の方々が働いている部屋にご挨拶に行くことになった
「此処です!どうぞ」
敦さんが扉を開けてくれたその先には
「仕事をしろ 太宰!!」
「えぇ〜〜敦くぅぅうん」
「はっ…はい!」
「ん?其処の女性は…」
眼鏡の人が言いかけた瞬間 目の前を遮るかの如くトレンチコートの背の高い男性が素早い動きで私の前まで来た
「あぁ、何と美しい方だ。その奥ゆかしい瞳、麗しい唇 まさに私が理想としてきた女性そのものです…」
…何 此の人
「どうか私と心中して下さいませんか?」
私の手を取り真剣な表情で馬鹿げたことを言う
『すみません、私は只頼まれ事で来ました身分ですので心中はお受け致し兼ねます』
「太宰さん 駄目ですって」
敦さんが無理やり太宰と呼ばれる男を私から引き離し
糸目で何処か独特な雰囲気を持った 若気な男性が私の元へやって来た
「君が 杏屋 の店主だね?」
「僕の推理だと 直ぐ分かったよ。先ずは頼まれ事で来たという理由、二つ目敦くんと一緒に来ていること まぁ単純だけどこの二つの理由があれば君が 杏屋 の店主であることは決定的なのさ」
あぁ 此の人が探偵だろう
『そうです。』
「んふふ〜やっぱり 僕の推理に狂いはないよね」
「乱歩さん、今日は休みだったのに出張までさせちゃったんですから もう一寸有難みを持って…」
「…!そうなのか、…申し訳ない。幾ら乱歩さんの頼みとはあれ大切な予定を狂わせてしまい…」
眼鏡の男性が私の方へ来て頭を下げる
『いえ…大丈夫ですので 頭をお上げください』
「それより 杏屋 さんって自己紹介しないの〜?」
乱歩と呼ばれる先程推理した男性が問う
『はい、ご紹介が遅れてしまい申し訳ございません。 杏屋の店主 雛乃Aと申します。本日は出張ということで此方へ参らせて頂きました。菓子作りを終えましたら直ぐに帰りますのでそれまで どうぞ宜しくお願い致します。』
深々とした自己紹介を終えたら また太宰という男が私の方へ寄ってきた
「そんな堅苦しい挨拶いらないよ、因みにAさんって何歳なんだい?」
『…20歳です』
いきなり 名前呼び…
「歳下かぁ、私はAさんより二つ上だね」
『すみません、台所は何処ですか?』
半ばスルー目に太宰さんを受け流した
※字数足りないので続きます
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作者名:EYE | 作成日時:2018年1月13日 4時