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それからはいつも通り何気ない会話をして過ごした
傍から見りゃそうでもねェだろうけど 俺からすりゃこれ以上の幸せはねェってくらい至福の時だ
俺はさっきからAのことを 実際にAと呼ぶようになった
Aは名前を呼ぶと自分は顔には出さねぇ様にしてんだろうけど 俺でも分かるぐれぇの嬉しそうな面して返事をする
時計が午後10時を回り 俺は店を出た
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携帯を徐ろに取り出し電話をかける
「もしもし?」
「あァ、俺だ」
「新手のオレオレ詐欺か何かかい?」
「ふざけんのも大概にしろ 糞鯖が」
「ごめんって。で 珍しいね、何か用かい?」
「今日 一杯付き合え」
「…いいよ。…只 勿論中也、君の奢りだよ」
「…チッ…わーったよ、じゃあ いつもの所な」
「りょーかーい」
…相変わらず飄々としやがって
そんなことを思いながら俺は”いつもの所”に足を進めた
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作者名:EYE | 作成日時:2018年1月13日 4時