ねむけ ページ8
kntside
半強制的にAちゃんと来たランドリー、
自分から男と2人きりになるとかだいぶ危機感なくない？
いや、僕はそんな事をする下衆な男じゃないけど。
これセラにバレたら怒られるなぁ。あいつAの事となると大変だから…
『奏斗、どうしたの〜』
｢いや…お兄ちゃんは心配です…。｣
『なんか私のお兄ちゃん面する人多いなぁ』
あぁ、この笑顔は許しちゃうわ。セラも最初は
｢妹みたいでなんか可愛い｣とか言ってたもんな。
｢ねぇ、セラは大丈夫なの？｣
『う〜ん私が外出る時にいつ帰ってくるのか聞き忘れたから、待ってるのもなぁ、て感じ』
｢なるほどね｣
『ん…ふわぁ……ふ』
あれ、これはAちゃんも眠たい感じかな。
｢Aちゃんの方が眠いんじゃない(笑)｣
『ううん。私眠くないよぉ。』
｢語尾ふにゃふにゃだよ｣
『ん…』
｢ま、いいや布団あるし。仮眠とろっか｣
『うん』
ーーーーーーーーーーーーーーーー
｢よいしょ…と｣
ランドリーに置いてある布団を普段は使わない空き部屋に敷く。Aちゃんをソファーに待機させているけど寝落ちしてないよね。
｢Aちゃん、布団…ありゃ｣
『…………』
さっきの思考はフラグだったのか見事に寝落ちしていた。
｢ちょっと失礼、｣
Aちゃんを布団へ運ぶため、俗に言うお姫様抱っこをする。
部屋へ行こうとした時、後ろから気配を感じた。
｢……なにしてるの。｣
少し怒りを含んだ声色、恐ろしいね、セラ。
｢ん〜？Aちゃんが寝たから部屋へ運ぶ途中だけど。｣
｢俺がやる。｣
｢こら、女の子そんな乱暴に扱ったら駄目でしょ。｣
無理やりAちゃんを取ろうとするセラをひょいと避ける
こんな表情、普段は見ないから少しの興味心
僕も大概悪いやつなんだな。
｢その顔はアキラになんか言われたんでしょ、話聞いてやるから今は落ち着け。座ってろ｣
｢……わかった｣
｢愛されてんね、Aちゃん｣
部屋へ戻りAちゃんを布団へ下ろす。
寝ている彼女へそんな事をつぶやきながらサラサラの髪の毛を撫でた。早く戻らないと、セラに怒られるな。
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作者名：幸 x他1人 | 作成日時：2024年2月11日 19時
