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むかしのはなし ページ12

セラフ君と2人きりという状況に眠気がすっかり無くなってしまった。
こういう時ばっかり話題は出てこないもので、何を話そうか口ごもっていたらセラフ君がまっすぐこちらを見て口を開いた。

「A、聞いてくれる?」


『うん。』

すごく真剣な顔をしているからこっちまで緊張してきた。
なんだろう、もう会えないとかだったら無理かもしれない


「俺、ずっと言ってないことがあって、」


『ん、ゆっくりで良いよ。』


「…ありがとう。じつは、凪ちゃんと出会うまで暗.殺.者だったの。」
















『そう、だったんだ。』


それから数分間、セラフ君は昔の話をしてくれて、
辛かったこと、みんなとの出会いとか、細かく説明してくれた。
私はあまり頭が良くないから難しい部分があったけど、真摯に耳を傾けた。



そう答えた私にセラフ君はどこか寂しそうな、このまま別れてしまいそうな雰囲気で「聞いてくれてありがと、」とお礼を言った。



でも、なんでわざわざ私に話してくれたんだろう



『セラフ君はさ、なんで私に話してくれたの?』


セラフ君はそんな事を聞かれると思っていなかったのか少し目を見開いて驚いたような顔をした。

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作者名: x他1人 | 作成日時:2024年2月11日 19時

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