【暗殺教室】 能ある猫は爪を隠しすぎる

３−２０ ページ47

業side




茅野「す、すごい･･･。動きが身軽･･･」



渚「宮本さんがこんなに強かったなんて知らなかった･･･」




AちゃんがＥ組に来て初めて殺せんせーに暗殺を仕掛けたとき、確かに強そうだなとは思った。



でも、Aちゃんは俺が思っていたレベルを軽く越して行った。





相手の予測不可能な攻撃を軽く避け、軌道を切り替えて素早く攻撃する。



部屋の広さを有効活用しつつ俺らに被害が無いように配慮しながら･･･

１回１回の攻撃を丁寧に、そして確実に相手にダメージを与えていく。



動きにも無駄がない。



むしろ戦っている姿がまるで１曲のダンスを踊っているようにリズミカルで美しい。



自分の柔軟性、敏捷性━━━とかを完全に理解している。





･･････やっぱ、Aちゃんは凄いね。


表では何でもサボってるくせに、裏ではその分の努力をしている。




脳ある猫は爪を隠しすぎるけど、Aちゃんみたいな人を天才って言うんだろうな。







･･････本当、殺意が湧いてくるよ。



でも、それと同じくらい＿＿。









・









Aside




どうやらこの女性は周りのものを武器として活用出来るらしい。




でもこの部屋にはグラウンドピアノと数冊の本、そして花瓶と薔薇、と比較的物が少ない。


これが普通の部屋みたいに物がたくさんあったらきっと私は今頃死んでるんだろうな･･･。



あ〜･･･想像したら冷や汗かいてきた･･･。





･･････さてと･･･


そろそろ時間もあれだし、決着付けないといけないんだけど･･･


どうやって相手の動きを封じよう･･･。




トドメの指し方は頭に浮かんでるんだけど、そこに至るまでの方法がどうしても思いつかない。



うーん･･････━━━




ﾐｭｰｽﾞ「どうしたのかしら？ 戦い中だというのに考え事とは、余裕なのね」



「五月蝿い、話しかけないで」



ﾐｭｰｽﾞ「っ･･･生意気なガキ･･･」




･･････何か長い紐があれば、ソレ使って拘束出来るんだけど･･･



それか一時的に気絶する鈍器。




「･･････っ」




っはぁ〜。



ホント、こういうときに自分の体力が少なすぎるのにイラッってくる。


もう限界真近じゃん。




これじゃあ、ゆっくり考えてる暇ない！



だからと言って無駄に物投げて相手の武器になるのも困る。





う〜〜〜〜〜ん･･････━━━









･･････っ･･･何も思いつかない･･･。



・

３−２１→←３−１９

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す