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side.A
男の人の家に上がるのは初めてでちょっとドキドキしてたりした
ちょっと待ってて と玄関で待たされ パタパタと走っていく 彼
はい、 とスリッパを 置かれた
潔癖症?
『お邪魔します』
家と造りは同じか。
でも、窓からの眺めは少し違うかった
『キッチン借りるね』
買ってきた食材を 広げた
綺麗に並べられたまな板や包丁は 多分お手伝いさんがそろえたのだろう
篤「ね、歌とかって聴く?」
パソコンを持ちながら キッチンにやってきた篤くん
着替えて もうOFFモードに入ったのか
『そこ、邪魔なんですけど』
篤「はいはい。 」
『日本の歌はよく知らない。 ドイツの歌もよく知らない。 私は、外部の情報から遮断された生活を送ってるから』
篤「なに?親が厳しいの?」
『お母さんにとって 私はストレス解消道具だからね......』
仕事から帰ってきたら 真っ先に私のところに来て 暴言を吐かれた
ひどい時には平手打ちを受けた
お父さんは1回だけ、現場を見たけど
見て見ぬふりで我関せず。
そんなお父さんも嫌いだった
篤「最近、 ホルンを吹かないのも それが原因?」
『ううん。 最近調子が悪いだけ 』
篤「俺、聴きたかったんだけどな」
眉を下げて こっちを見てくる篤くんに
またもや ドキッとしてしまった
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作者名:とうふ みゅうな | 作成日時:2017年6月18日 20時