こわくないよ。4

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増田視点


*



思ったより手越の
体力はもってくれて

いろんなアトラクションを
楽しめた


限界が来る前に
ちょこちょこ休ませたのが
よかったのかな


最後はやっぱり
観覧車だ！とか言って
何故か男ふたりで
乗ることになったのは
もちろん想定外


まぁ、お前が楽しいなら
いいけどさ






「こわくないの？」


窓に張り付くように
外の景色をみてる手越


高所恐怖症じゃなかったのかよ



「こっから落ちろって
言われたらこわいけど、
でも、みてよまっすー」



手越の見る方に
目線を向けてみるけど
別になにか面白いことが
あるわけでもなく
よくある景色



いったい
その綺麗な瞳にはこの景色は
どう映っているんだろうか


その繊細な心ではこの景色を
どう感じているんだろうか



「たか、」


「ん？」



「今日はありがとね
いっぱい俺が楽しめるように
考えてくれたんだよね、」


「別に、」


「あ、間違えた」


「は？」


「いつもありがとう、だね。
そんで、これからもありがとう」



なんだよ
これからもありがとう、って

普通はこれからもよろしくだろ



でも、手越らしいや



「うん、１００点」


「おぉ！満点もらいましたっ」


「５００点満点だけど」




湿っぽくならないように
ボケもいれてね


それが俺らだ





なんだかんだ
話してるうちに1周したみたいで
手越の手を引いて
地上に降りる




「まっすー、」


「ん？もう帰るよ？」

「うん、でも
最後にもう１個だけ乗りたい」


「はぁ、？
観覧車が最後って言ったじゃん」




またわがまま
王子か？


でもちょっと
恥ずかしそうに笑うから
なんなんだろう





「まっすーの背中っ！」



後ろにまわった
と思ったら
ぴょんっと背中に乗ってきて

体制が崩れる



「わっ、」




耳元で手越が
ふふんと笑う

かわいいやつだな




「この乗り物は高いですよ？」


「どれくらいですかー」


「そりゃあもう、たくさんです。
一生かけて払ってくださいね」



「ありゃ、それはよかった
言われなくても一生
隣で相方するつもりでしたから」




ちょっと恥ずかしくなって
お互い笑った





こんな楽しい時間を
過ごすために
俺らは出会ったのかもしれない


そんなふうに
思っちゃうくらい

お前となんでもない1日を
過ごすことが
俺にとっては大切なんだよ


絶対言ってやらないけどね




これは
遊園地にいった
ある日のてごます１日。



.

うさぎとか
たか呼びは
完全に私の自己満足

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