こわくないよ。３

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手越視点



体が重い



ずっと起きてられない



ずるっと喉から
何かが抜ける感覚が気持ち悪くて


でも何が何だか分からなくって、


こわかった。






やっと、いろいろ分かってきても

来てくれたみんなと話そうと思ったら

声がでなくって、



喉を鳴らすだけで
唸り声みたい、


でも不思議と前に声が
でなくなったときみたいな
不安はなかった



俺が目を覚ましただけで
みんな泣いてくれたから、

よかった、って言ってくれたから、



嬉しかったんだと思う。



生きててよかった、



本当にそう思ったんだよ、




思ったんだけどね、




もしあのままいなくなってたら、
俺…、



どうなってたのかな、なんて



そんなこと
聞くのは不謹慎だよね





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「まぁ゛っ、す、…」


「びっくりした、
ICU出たんなら教えてよ」



前と同じ病室にもどれたのは
今日のこと、


そういえばみんなに
言ってなかったなぁって
今思い出した


ごめんね、

探してくれたの？




「だいぶ話せるようになったんだね
もう１回よんでよ、俺のこと」


「まぁ゛、す、ｹﾞﾎｯ、まっ、すー」



最初の文字は掠れちゃうけど
まっすーの言う通り
だんだんいつもの声に
戻ってきたのかな


まだ体は重いし


思ったように動けないけど、





生きてるだけでいいって
知ってるから、



俺が隣にいるだけで
いいってまっすーは言ってくれるから



なにも気にしないよ、


気にしないようにする、



また気分が落ちたら
具合も悪くなりそうだから。


心と体は繋がってるって
よくいうでしょ？



本当そうだと思う、


だからポジティブに
生きる、



みんなと歌いたいから、


一緒にいっぱい
笑いたいから、



明日も、明後日も、
毎日、生きるよ



俺なりに


一生懸命に生きるから。









………



リクエストに
ちゃんとお答え出来たかは
不安ですが
どうでしょうか？
ICUでの生活は
本人はあまり記憶がないんじゃないかな
って思って曖昧な表現に
してみました
今まで個室だったから
まわりの患者をみてこなかった
メンバーは
ICUにいる患者をみて
いろんなことを感じると思います、
生きること、そして死ぬこと
命の重さを
言葉にするって難しいですね
本当にリアルの手越くんが
隣にいるだけでいいよって
言ってもらえたら
どれだけ救われるのだろう
彼にとっての死は
どんなものなんだろう
って考えて
このお話をつくりました

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