涙の恋人 (ページ4)

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真実ページ4

「優太くんずっと待ってたの？」

優太「うん」

もう辺りは真っ暗で外灯と自転車の光だけが頼りになる。

「ももさんの事教えてほしい」

優太くんは少し俯いて、

優太「ももは俺の幼なじみだよ」

優太くんの悲しそうな声。

優太「今はもう、いないんだ」

「え？」

その言葉が何を示すのか私は分かった。

優太「ももは学校の屋上から…」

優太くんは声を震わせながら悲しそうに言う。

そして、全て話してくれた。

当時中学1年生だったももさんは少し気弱であまり女子と馴染めなかったようです。

男子からとても人気があったのですが、女子からは壮絶ないじめ。

優太くんがいじめを止めようとしてもおさまらずついには不登校になった。

優太「ももはいつも震えてたから俺は必死にあいつを支えてた…だけど助けられなかった」

言葉が詰まる、優太くんはずっとこの想いを抱えていたんだ。

優太「好きだった、ものすごく」

優太くんは涙を流して何度も拭った。

「話してくれてありがと」

私は優太くんの手を握った。

「告白してよかった、好きになってよかった、でも好きじゃない人と付き合っちゃダメ」

優太「え？」

「別れよう」