色々詰め込んだ短編集！文スト

ポートマフィアで隠れ鬼ごっこ（序章） ページ48

最近、探偵社とのいざこざが無い。デスクワークばっかりで体を動かしてない。今話している森さんの話など右から左だ。清流の流れのごとく聞き流している。

『帰りたい。童心に。』

じっとしているのは向かない性分だ。

森「え？どうしたの突然」

おっと、口に出てたか。

『かくれんぼしたい。鬼ごっこしたい。』

中「幹部会中に言うことじゃねぇな。おい。」

まあそうなのだけど。うっかり口に出しただけだ。別に気にしてもらわなくて結構。

『いや、一構成員の戯言ですよ。忘れてください。で？なんでしたっけ？このビル内の掃除をル〇バに任せるか、ダ〇ソンの掃除機に変えるかでしたっけ？』

森「…ここは主婦たちの井戸端会議じゃなくて幹部会だよ。人の話はちゃんと聞きなさい」

中「首領の言う通りだ。てか、手前最近妙によくぼやーっとしてんな」

上司からのお叱りを受けてしまった。

『うーん。なんというか、最近全く体を動かしてなくて。なんだかデスクワークは調子が乗らないんですよねー』

紅「まったく…どんな仕事もこなしてこそ準幹部じゃろう？」

う〜〜。そうですよね…一応準幹部。それ相応の仕事はしなくてはいけないけど…と思っていたその時。


エ「…わたし、かくれんぼが見て見たいわ！」

『えっ！？エリスちゃん！？』


エ「さっきAがかくれんぼがしたいって言ったじゃない！自分で遊ぶのもいいけど、わたしかくれんぼを見てみたい！」

エリスちゃん！なんていいことを言うんだ！

『ですって！日頃のストレス発散も兼ねてかくれんぼ…いや、むしろ鬼ごっこもしたいから隠れ鬼ごっこしましょうよ！メンバーは適当に誘っときますし、エリスちゃんも言ってますから!!』

中「はあ！？手前何言って…！」

森「エリスちゃんがそう言うなら…」

中「ボ、首領…！？」

よし！中也先輩黙らせた！森さんの顔デレデレだ！
これは行ける！

紅「…ふふ、これはこれは腕が鳴る…なかなか面白そうじゃな」

意外と乗り気の姐さん。いい笑顔を浮かべている。

『よし！それじゃ、隠れ鬼ごっこ決定だ！』

中「おいおいマジかよ！？」

こうして第1回ポートマフィア隠れ鬼ごっこ大会の開催が決定した。

ポートマフィアで隠れ鬼ごっこ2→←赤ずきん

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す