【2j3j】【cr】savior 【男主】 (ページ7)

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エピソード7 ページ7

「ん....。ここって...」

目の前に広がるのは赤い天井
まだ少しだけ痛む身体を上半身だけ起こして当たりを見渡すと黒と赤に囲まれた部屋が視界に移る

自分が寝ていたベッドはフカフカで
久しぶりにこんな綺麗なところで寝たな。なんて呑気なことを考えているとガチャっとドアが開いた

急な事に咄嗟に構えるとドアから入ってきたのは
さっき話した2人組とはまた違う男
銀髪から覗く片方の黄色い瞳は鋭く俺のことを見据えていた

「お前、誰だ。」

俺の問いかけにすぐこたえることなく、そいつはベッドの横にある椅子に腰掛けた

だる「俺はだるま。このギャングのボスやってるんやけど..俺の事、知らないんか？」

なんだか少し寂しそうに話す目の前の彼のことを俺は知らない。でも、少しだけどこか懐かしい雰囲気

「悪いけど、あんたの事は覚えてない。」

だる「そっか....、まぁ、とりあえず身体の調子は大丈夫そうか？？」

「ちょっと痛いけど、大丈夫。あれから、記憶ないんだけど..看病してくれたのか..？」

だる「そうそう。うち、医療班もいるから大体のお前の傷は治ってるはず。...もし、動けるなら行ってみるか？？全員はおらんけど、多少は居るし。｣

「行く。...お前らが誰か分からないけど、助けてくれたのはマジだしな...。」

だる「おっし、じゃあ行こか！」

さっきまでちょっと寂しそうにしてたのはなんだったんだって言うほど満面の笑みで笑う目の前の男は
まだベッドに腰掛けて座る俺の手を掴んで扉を開けた

だる「どんなやつかと思ったけど、お前良い奴そうだしよかったわ〜。」

目の前を嬉しそうに話しながら進む男はどこか見覚えがある雰囲気を醸し出していて、
でもそれの懐かしさを思い出すことが出来ない

記憶にモヤがかかったみたいに何も出てこないのだ
モヤモヤしながら引っ張られるまま歩いていると前を歩いていた男が突然止まった

だる「おーい、連れてきたぞ〜。」

開けられたドアの向こうからは賑やかな声が聞こえる複数人の人間がいるんだろう
そんな中に俺いきなり入れられることある？
3年間っていうか生まれてからまともに人と話したことなんてない俺にはハードル高くないか？？

そんな俺の葛藤を他所に
目の前の男は無情にも背中を押してきた