エピソード5 ページ5
ロレ「言われるまま出てきたけど、大丈夫かな。」
葛「大丈夫っしょ、自分で言ってたし。」
不安そうに見守るローレンを横目に
先程まで自分たちがいた建物を見つめる
葛「!?」
急に大気の流れが変わり、これだけ離れてても感じるほどに圧を感じる力、それと同時に
ドゴォオオオオン
と大きな音を立てて目の前の建物が崩壊した
ロレ「まじかよ...。」
葛「あいつは...？？」
ガラガラと音を立てて崩れる建物からあいつの姿が見えない
一緒に潰されたのかと目を凝らしていると
地下室があった場所から何かが勢いよく空へと飛び出した
夜の月に照らされて白く輝く6枚の翼
濡鴉みたいな綺麗な黒髪から覗く赤く輝く瞳
遠目から見るその姿がとても綺麗だとそう感じた
それは隣にいるローレンも同じようで
チラッと横を見ると目を輝かせて釘付けになっているローレンの横顔が見えた
そのままジッと眺めていると
あいつの視線がこちらを見据えた
それと同時にこちらへ向かってくるあいつの体制はフラフラと揺れていて今にも倒れてしまいそうな感じで
その行動で俺とローレンは我に返り
直ぐに向かってきたあいつが倒れそうになる寸前のところで2人で抱き留めることが出来た
腕の中で苦しそうに息をするこいつは
既に意識を失いかけているような感じだけど
俺たちから離れようと僅かな力で押しながら抵抗を見せた
ロレ「俺たちはあんたに危害は加えないから、いまは俺たちに任せて休め。」
葛「少なくとも、あいつらみたいにお前を道具として見てたりはしてないからさ。今は気が済むまで寝とけよ。」
抵抗を続けるこいつの頭に俺は手を置いて、
ローレンは片方の手を握って落ち着かせるように促した
そうすると赤い瞳を大きく見開いて
少しすると安心したように脱力して全体重を俺らへと預けてきた
ロレ「それにしても、軽すぎじゃね？こいつ。」
葛「俺らより軽いのだいぶやばいだろ、筋肉の差とかはあるだろうけど..。後でなんか美味いもん食わせよーぜ。」
ローレンが翼が痛くないように抱き抱え直して
雑談していると遠くからパトカーのサイレンが聞こえてきた
葛「さすがにこんだけ大騒ぎ起こせばポリもくるか、逃げんぞローレン。」
ロレ「おっけ〜。」
気持ちよさそうに眠っている寝顔を確認してから
バイクに股がってその場から離れた
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むぬま - 楽しく見させていただいています！スト鯖の小説…しかも男主、嬉しすぎます！このような作品は初めて拝見しました…！これからも頑張ってください (8月30日 16時) (
レス) @page3 id: fe180e4a88 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あかぬん | 作成日時：2023年8月22日 23時
