24話 ページ25
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貴方 side
帰りの車
俺の両隣には俺専属の子分
はっきり言って窮屈だ。
『…せまい。
何でわざわざ俺の隣に座んの
助手席空いてるし1人くらいそっち行けよ』
SN「Aさんの隣がいいっすもん。」
JE「俺も！」
『はぁ。』
くそ、顔がいいし可愛い子分たち…こんな事でキツく叱れねぇ
右側に座ってるジェヒョクが俺の手を握る
俺はそんな手を振り解かないで只ﾆｷﾞﾆｷﾞされたり絡まられても答えるだけ
うん、可愛いな
ジェヒョクたちは恰幅もいいし貫禄あるし、それに身長も高いけど俺の1個下
全然見えねえ。
JE「そう言えばAさんが自分からキスするところ初めて見たっす」
SN「本当に
何であんな事を？」
『キスって…手の甲だから
なんで…んん…なんでだろ、気分かな』
SN「気分でそんなことするような人じゃないでしょう」
JE「えぇ〜俺にはしてくれないんですか〜？」
『何で野郎の手の甲にキスしないといけねぇんだよ』
JE「ちぇ〜っ」
気分、確かに俺はそんな事で恋愛感情を持たない人にキスする訳がない
俺は今迄人を恋愛面で好きになった事がないからわかんねぇけど
姉さんが言った
"もう既に好きな人を諦めろなんて
できない事なのよ"
その時に見せた表情を見た時心が痛くなった
俺を見ながらそんな顔するから
あぁこの人は父さんが好きだったんだ
ってわかった
いや、しっかりと確信した
俺の好きはそう言う好きじゃなねぇんだけどな…苦笑
姉さんは父さんと幼馴染で俺が小さい時からお世話になってる
姉さんは父さんが頼りにしてる刑事の奥さん
俺が小さい頃、姉さんに初めて会った時
それも姉さんがまだ、結婚する前
父さんの手を繋いでる俺の姉さんと俺の顔を見て悲しそうな顔をしていたのを今でも覚えてる
その時からずっと気付いてた、けど確信はなかった
だから知らないフリをした
姉さんとは何回か会った
父さんが怪我をした
大きな怪我、今も父さんはﾋﾟﾝﾋﾟﾝしてるけど
仕事には支障が出るから
と言われてまだ幼い俺は何も分からないまま父さんの後継ぎが決定した
幸い当主が代わるとなっても昔からいる子分たちは
俺が生まれた時からお世話になっててよく可愛がってくれた
謂わば子分たちみんなで俺を育ててくれたようなもので
反対する者、文句を言うものは1人もいなくて
みんな俺について来てくれた
昔、姉さんにこんな事を言われた
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作者名：diva | 作成日時：2021年1月29日 22時
