◯〈科em〉 ページ6
もう科em用にしようかな？？？
・・・・
em「これから長いあいだ帰ってこれません。」
「うん。わかった。」
一ヶ月、長い時は半年、本業の仕事の関係で家に帰ってこれないときがある。今回もそんな感じだろう。
ただ、今回はエミさんの表情がいつもより暗い。一年ぐらい帰ってこれないのかな。帰って来るならいつでも待てるから大丈夫。
そう思ってたら
em「こちら、貴方の生きてる分の年月の家賃は既に入れてあります。」
「うん。……？」
em「こちら、貴方が何不自由無く満足に生きてこれる分の貯金を入れてあります。」
「……うん。」
em「何かあったらいつでも駆け込めるようクラレ先生とナタリーさんには報告済みです。」
「……。」
em「……明日、旅立ちます。」
さっき渡された数え切れない額の記された通帳がぱたりと落ちる。
「なんで、早く言ってくれなかったの。なんで前日なの。なんで明日言っちゃうの。」
エーミールさんはうつむいたまま、なにも発さない。
「ねぇ、次はいつ帰って来るの。教えて。私、１年なら頑張って待てるよ。忙しくてもさ、少し顔出すくらいできるでしょ？ ねぇ。」
貴方を危険に晒すわけには。
彼から絞りでた言葉。
私はずっと前から、彼と一緒になるときからそんなことわかってた。覚悟なんてしてたのに。
そういえば、変に部屋がきれいだな。
誰も住んでないみたいにきれい。
彼がいたなんて気づかないような。
・・・・・・
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作者名：ぐりんてぃ | 作成日時：2023年12月23日 8時
