◯〈科em〉 ページ16
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Aさんはアピールがすごい。
こちらがどんなにそっけなく返してもずっと一人で盛り上がってる。なんなんだ、あの人。
でもたまには相手してあげないと離れてしまうかもしれないから、逆にこちらからAさんに猛アピールしてやる。
em「Aさん。」
同じリビングのソファで雑誌を読んでいるAさんに声を掛ける。彼女は何?と聞く。
私は隣に密着するように座って彼女の目を見て
「Aさんは今日も素敵ですね。」
「大好き。愛してます。」
「ずっと一緒にいましょう。」
など言葉を選んだ。さて、彼女はどんな反応をするか。
いつもそっけない態度をする彼が、やっと……? など思うのでしょうか?
……なんてことは、なくて。
Aさんは真顔で私の目をじっとみて、
「言わないでしょ、そんなこと。」
そう呟いて、きづいたら押し倒されていて、喉元にナイフを突き立てられていて、
「このエーミールは、偽物だ。エーミールさんが、そんなこと言うハズ無い。」
ナイフを大きく振りかぶって、視界が真っ暗になった。
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作者名:ぐりんてぃ | 作成日時:2023年12月23日 8時