【朝の贈り物？】Side ミツヒデ ページ37
朝の廊下は少しばかり冷える。ミツヒデは盛大な欠伸で涙を滲ませた。
「おはよう」
また盛大な欠伸をしつつ目元を拭っていると、隣から現れた木々から声が掛かる。我が相棒の顔には眠たいの文字は見当たらない。ミツヒデは眠気が未だ残っているというのに、木々は依然として弛みないようだった。
「......おはよう。眠れたか？」
「まあね。ミツヒデはまだ眠たいみたいだけど」
「う、執務室入る前までにどうにかしておく」
「ん、よろしく」
やや強めに頬を叩いてみる。
「あ」
と、まるで気合いが入ったように、知った背中を見つける。声を掛けようとしたが、その前に荷物を抱えたAは振り向く。
『お、木々とミツヒデだ』
「おはよう」と口々に言うと、ミツヒデはここで引き継いだ方が良いだろうと、Aの抱えている資料とバスケットを指差した。
すると、Aは待ってましたとばかりに口が開いた。
『これは資料な』
手渡された資料達を受け取る。その際にちらり、と見たタイトルに思わず、二度見した。
「”教育普及について“ “生産・消費動向調査” “貿易種目統計”？」
『一部分だが、城下の動向の資料だ。市場の発展に参考になるだろうと思ってな』
「へえ。でもこれ、ゼン殿下から言われたものじゃないでしょ」
木々の言葉にAの口元は歪む。ミツヒデは嫌な予感がした。
『気づいたか。ゼン殿下への贈り物なんだよ』
「活字のプレゼントか......」
「素直に喜べないね」
「そもそもプレゼントですらないだろ」
『おっと、それで休んでくれたら、本当に贈り物になるだろ？』
木々は溜め息を、ミツヒデは頭を抱えた。これを渡すのはAではないし、とばっちりを受けるのはこちらだ。
きっと意味を成さない贈り物(？)を抱え直す。どうやら、大変な荷物を抱えてしまったようだ。
『ま、とりあえず渡しておいてくれ』
「はあ、分かった」
『申し訳ない。ありがとう』
などと爽やかな笑顔で口にしつつ、木々にはバスケットを渡した。中には薬包紙で包まれたサンドウィッチが3つ入っている。
『あとこれは朝飯。紅茶は侍女に頼んでるからな』
「有難い。けど、殿下が食うかどうか」
「それはミツヒデの力量が試されるとこでしょ」
『そうだな。頼んだぞー。ルーエン殿』
「やめてくれよ、その呼び方」
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りなーる(プロフ) - 更新待ってましたぁぁ！ありがとうございます！また楽しみにしてます！ (5月29日 23時) (
レス) @page39 id: fcaf0d8ff7 (このIDを非表示/違反報告)
ルイナ(プロフ) - ゼン落ち探してたのでとても嬉しい作品です！更新とても楽しみにします！頑張って下さい！ (2018年9月4日 0時) (レス) id: 29bcf3ece3 (このIDを非表示/違反報告)
漫画大好き少女(プロフ) - 私も思ってました！流石にオビオチが多すぎてゼン落ち探してましたよ〜w (2018年2月21日 19時) (レス) id: 412f05bc98 (このIDを非表示/違反報告)
はいざそう(プロフ) - コメントありがとうございます！ですよね、ゼン落ち少ないです…これを機に！とは言いませんが、ゼン落ち増えてくれたらなあと思ってます。見てくださる皆さんの為に頑張りたいと思います、励みになりました！ありがとうございます。 (2017年12月26日 23時) (レス) id: 3f8fc48687 (このIDを非表示/違反報告)
(｡ゝωσ)ｼｬﾗｯ☆(プロフ) - はじめまして！ゼン落ちが少ないっていう話私も同意見です！！ 書こうかなと思っていたんですけど書くネタがなくて更新楽しみにしてます。頑張ってください！ (2017年12月26日 20時) (レス) id: 0de7fe527f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：はいざそう | 作成日時：2017年11月25日 18時
