【過ごす時間】Side 白雪 ページ14
(……つまり)
「過ごす時間が多かった…から？」
「い、一緒に住んでいたのか？！」
「いや、私はそれでも良かったんだけど、頑なにAが拒否するものだから…。」
(でも、あれは実質住んでいるようなものだった気がするんだけど)
定住する気はなく、ただの旅だと言っていたため尚更白雪は自身の家に滞在することを勧めていたが、例の如く断られた。しかし、生活はこうだ。
朝、窓から侵入したAに起こされ、昼はお店で手伝ってくれて、夜はご飯を食べて帰っていく、泊まってないだけで、１日の殆どを過ごしていた。
ゼンは、ため息を盛大に吐くと眉を下げて白雪を見る。
「…あいつとの出会いはなんだ？」
それから、白雪はゼンに促されるままAと過ごした日々を話した。一つ一つ小噺が終わる度にゼンの口からため息が出ていくのを微笑みながら見ていると、いつの間にか家出の理由を吐かされていた。
「金持ちの息子に愛妾になるように言われたぁ！！？」
「あ」
(まんまと誘導されてしまった)
ゼンを軽く睨むが、相手は白雪の話した事実に絶句しているようだった。
「……色町で言葉を覚え、金貨を食べて育ったと有名なご子息でね、赤い髪を珍しがって自分のそばに置きたくなったって話だったよ。」
観念して、事を自分で確認しながらゼンに話していく。王子、と言わなかったのは幸いである。
「相手にしたら、果物屋で林檎を買うようなものだったんじゃないかな。」
あの遣いの人もいつものように物を注文しただけだろう。
「白…」
「だから、欠片だけで見飽きて下さいと思って、束ねた髪を置いてきたんだ」
(Aは勘違いしてたけど…)
すると、ゼンはいきなり吹き出すと、腹を抱えて笑う。
「そりゃいい！！」
「あははは、笑いごとでもないんだけどな」
「いやいや、いい判断だ。よく、その下種から切り離した。」
目尻に溜まった涙を拭いて白雪に向うと、優しい眼でこちらを見つめた。
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りなーる(プロフ) - 更新待ってましたぁぁ！ありがとうございます！また楽しみにしてます！ (5月29日 23時) (
レス) @page39 id: fcaf0d8ff7 (このIDを非表示/違反報告)
ルイナ(プロフ) - ゼン落ち探してたのでとても嬉しい作品です！更新とても楽しみにします！頑張って下さい！ (2018年9月4日 0時) (レス) id: 29bcf3ece3 (このIDを非表示/違反報告)
漫画大好き少女(プロフ) - 私も思ってました！流石にオビオチが多すぎてゼン落ち探してましたよ〜w (2018年2月21日 19時) (レス) id: 412f05bc98 (このIDを非表示/違反報告)
はいざそう(プロフ) - コメントありがとうございます！ですよね、ゼン落ち少ないです…これを機に！とは言いませんが、ゼン落ち増えてくれたらなあと思ってます。見てくださる皆さんの為に頑張りたいと思います、励みになりました！ありがとうございます。 (2017年12月26日 23時) (レス) id: 3f8fc48687 (このIDを非表示/違反報告)
(｡ゝωσ)ｼｬﾗｯ☆(プロフ) - はじめまして！ゼン落ちが少ないっていう話私も同意見です！！ 書こうかなと思っていたんですけど書くネタがなくて更新楽しみにしてます。頑張ってください！ (2017年12月26日 20時) (レス) id: 0de7fe527f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：はいざそう | 作成日時：2017年11月25日 18時
