恋の匂い

第一印象 ページ4

.





普段お世話になってる

依頼主の野村さんは不在のため

俺らくらいの歳の女性の方が担当についた





野村さん何やってんだよ

こんなヒョロっこい女の人で大丈夫なのかよ



っていうのが俺の正直な感想






マニュアル通りだろうなと思われる注意事項を

噛まずにペラペラ話し

自分に命綱をつけて

上から叫んだ






「今から私がお手本を見せますので

こんなかんじか。程度にご覧くださーい‼

いきまーす‼」






そう叫んだAさんは黙々と進んでいく




見た目とは違い１つ１つしっかり進み

アスレチック経験者は分かるだろうけど

不安定なところほど足場が大きく揺れ

常にバランスを取りながら

進まなくてはいけないのだが




Aさんの足元はコンクリかのごとく

しっかりしていて軽々しく進んでいった





モトキ「さすがここで働いているだけあるね」




ンダホ「俺とは違って迷いがないね」




マサイ「軽々しいわ」







大丈夫かよ。



と思っていた数分前の俺に言ってやりたい




彼女は強者だぞ！と。







.

・→←・

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す