授業1 ページ1
「特別マネ…給料高っ!」
親戚の絵心兄ちゃんから資料を受け取り読み上げると、思わず声がもれた。
「マネージャーをするだけでこんなに給料高いの…」
目をキラキラと輝かせ口元を片手で抑える。
「それだけ価値のある仕事なんだ。当たり前だろう?」
絵心兄ちゃんはマヨネーズを大量にかけたキャベツを口にしながらそういった。
その様子を見て、私は自分の使っている箸を絵心兄ちゃんに向ける。
「絵心兄ちゃん、口に食べ物を入れながら話さないで、行儀悪い。
でも、そんなに壮大な計画なの?この、ブルーロックっていうのは?」
「お前も行儀悪いぞ…。
あぁ、俺の人生をかけた計画だ」
白米を口に運びながら私は首を傾げる。
「ふぅん……んで、なんで私にその特別マネをやらせようとしてるの?」
私はなにかの部活のマネージャーをしていたわけでもなく、なにか特別な力があるわけでもない。
マネージャーをやらせるのなら経験がある人物がいいだろうに、なぜ私に任せるのかが不思議で仕方なかった。
「…確かにお前よりもマネージャーとして経験豊富なやつはいるだろう。
だが、俺が求めているのはどんな仕事もこなす優秀さ、仕事の関係上重いものを持ってもらうことにもなるのでそこそこの筋力を持つ人物。
さらには、苛立っている選手に八つ当たりされるかもしれないけどそれに耐えられるメンタル。体力と忍耐力を持つこと。
この条件すべてをクリアしているやつをマネージャーとして採用したいと思っている」
「うぇ…それってさ、つまり……怪物をマネージャーにしたいといっていらっしゃる?」
「その認識だとお前は怪物だ、ということになるが」
え、私って怪物だったの?
私は一瞬意識がなくなった。
自分では普通の女子高生だと思っていたのに怪物と言われたからである。
「でもさ、私メンタル強くないし体力もマブに比べるとまったくないよ」
「それは、お前の比べている相手が異次元なんだろう。
そして、メンタルの点についてだが…
1年半ほど行方不明になり、自称異世界に行っていたというお前がメンタルが弱いわけがないだろう?」
「…そう?まぁ、人よりは少しだけメンタルが強いような気もしてるけどさ」
褒められて私はそっぽを向く。
「あ、ちなみに褒めていない」
「ああ"?」
私のさっきの照れを返せよ馬鹿野郎。
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あ - 面白かったです!!これからも更新頑張ってください!! (7月27日 17時) (レス) @page36 id: f2f05df21c (このIDを非表示/違反報告)
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作成日時:2023年2月26日 17時