本当の太宰くん ページ31
仲直り(?)ができたからまぁいい。
が、
『太宰くん…あの、離れようか』
彼は一向に私から離れようとしない。
太宰「中也の家に行ったね?中也の匂いがする」
無視かよ(真顔)
『そーだけど…』
そう言うと太宰くんはぎゅううっと抱きしめる力を強めた。
『ねぇちょっと…、離れようか。ね?』
いくら仲直りしたとはいえ、恋人でもない男にキスされた事実が消えるわけではい。
そんな男に抱きしめられてる状態とあれば違和感の極みだろう。
太宰「そこで中也に告白された…違うかい?」
弱々しい、ポツポツとした声が耳元で響く。
『どうしてそれを…』
太宰「見てたらわかるさ。………ねぇ、A。君は中也を選ぶのかい?」
『え?』
今にも泣きそうな声だった。
太宰「私から君が離れて欲しくない。
…寂しいんだ」
誰よりも脆い声が響く。
嗚呼、太宰くんってこんなに弱いんだ。
初めて、本当の太宰くんが見えた気がした──。
なんだろう。この気持ち。
私は太宰くんの正面を向き、しっかり目を見て言った。
『大丈夫、ずっと一緒にいるから』
自分でもなんてこと言ってるんだって思った。でも自然と口から出た言葉だった。
太宰くんは驚き、目を見開いてそして安心したかのような熱っぽい声で言った。
太宰「好きだよ。Aが誰よりも好きだ」
私はしばらく彼から目を離せなかった──
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みゅーな - はぅぅ…中也さんめっちゃイケメンでした!すごくおもしろかったです! (2018年6月24日 3時) (レス) id: 56a00e6f48 (このIDを非表示/違反報告)
和菓子 - ↓学校にね。 (付け足しすみません!) (2018年5月3日 20時) (レス) id: de9df62b61 (このIDを非表示/違反報告)
和菓子 - 面白かったです!こんな人が2人←もいたら私はとっくに気絶しておりますわ。 (2018年5月3日 20時) (レス) id: de9df62b61 (このIDを非表示/違反報告)
もえぎ(プロフ) - 桜来さん» どうしましょう。きっと好みの予感しかしない。よろこんで食べさせていただきます(何言ってんだ) (2018年4月29日 21時) (レス) id: 6de4597e1c (このIDを非表示/違反報告)
桜来(プロフ) - もえぎさん» まじでか。好みに沿わなかったらごめんなさい因みに肌白くて目の丸い女顔ですどうぞ。 (2018年4月29日 21時) (レス) id: 14172b4a75 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あさぎ | 作成日時:2018年4月9日 20時