太宰治の本気 ページ24
体育祭、終わりました。(いろんな意味で)
『ただいま…』
もう何かをする気力もない…。
あー、死にたい。
あー、毎日の平凡な生活が恋しい。
あー、もうやだ。
今日は即座に寝よう…。はい、ゴロゴロしましょう。
太宰「ねぇねぇ、君スペースとりすぎ。私がゴロゴロする所ない」
私の目の前の景色が天井ではなく、太宰くんの顔になる。
こいつはいつもまぁ、呑気に…!
こっちの気持ちも知らないで…!
『あのねぇ!!!太宰くんのせいでこうなったんだよ!?それなのに一人だけ呑気にしてんの!?責任とってよマジで…』
あー、いかんいかん。完全なる八つ当たりじゃんか。まぁ悪いのは太宰くんだけどさ←
太宰くんは一瞬目を伏せて、何かを考えるような素振りをし口を開いた。
太宰「私が呑気にしてるように見えるかい?」
太宰くんの声のトーンが一トーンぐらい下がった。
あっ、やっべ…()
『あっ、やっ、ちがっ…』
太宰「へぇー?君の平凡な生活を奪ったから私に責任を取れと?」
『ゴメンナサイワスレテクダサイ』
太宰「ふふっ、そういうわけにもいかないんだよなあ」
もう嫌だこの人…。
太宰「ていうかさぁ、私言ったよねえ?彼女のフリしなきゃ今度は唇にキスするって」
太宰くんがニタァ…と笑う。
『それだけはやめい』
太宰「ふふっ、無理無理」
怪しげな笑とともにどんどん近づいてくる。
ゴロゴロ逃げ回っていると、背中が壁にトンッと当たった。
太宰「もう逃げ場はないね…」
クスクスと太宰くんが笑みを零す。心底楽しそうに。
そして一瞬の間に表情を変え、真顔になった。
太宰「私、結構焦ってるんだよね」
『はい?』
そう言うと太宰くんは私の上にのしかかり、両手を手で押さえた。
太宰「ねぇ、さっき中也にどこ触られたの?」
そう言いながら太宰くんは私の鎖骨を撫で始めた。
『ちょっと、まじでやめて…って…』
私の威勢もどんどん無くやっていく。
太宰「彼女のフリ、しないんでしょ?」
太宰くんの目が私を捉えて離さない。
太宰「だったらさ…、こうするしかないよね──」
『ちょっ、何言って…っ!?』
その日、私の平凡な毎日とファーストキスを奪われた。
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みゅーな - はぅぅ…中也さんめっちゃイケメンでした!すごくおもしろかったです! (2018年6月24日 3時) (レス) id: 56a00e6f48 (このIDを非表示/違反報告)
和菓子 - ↓学校にね。 (付け足しすみません!) (2018年5月3日 20時) (レス) id: de9df62b61 (このIDを非表示/違反報告)
和菓子 - 面白かったです!こんな人が2人←もいたら私はとっくに気絶しておりますわ。 (2018年5月3日 20時) (レス) id: de9df62b61 (このIDを非表示/違反報告)
もえぎ(プロフ) - 桜来さん» どうしましょう。きっと好みの予感しかしない。よろこんで食べさせていただきます(何言ってんだ) (2018年4月29日 21時) (レス) id: 6de4597e1c (このIDを非表示/違反報告)
桜来(プロフ) - もえぎさん» まじでか。好みに沿わなかったらごめんなさい因みに肌白くて目の丸い女顔ですどうぞ。 (2018年4月29日 21時) (レス) id: 14172b4a75 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あさぎ | 作成日時:2018年4月9日 20時