和葉の姉は自由気ままな人。【名探偵コナン】

＃３７ ページ39

意識をなくした瞬間、私は白い空間にいた。



『…なに、ここ。』



辺りを見回しても白。

しばらく歩くと、目の前には大きな川が見えた。




…あれ、もしかして。


三途の川ってやつ？私死んだ？

向こう岸をジーッと見ていると、霧がなくなった。




『えっ…！！！！』


向こう岸にいたのは安室さんの部屋の写真で見たあの4人。



「よー、お嬢ちゃん。」

「へー。降谷が惚れたのはこの女か。」

「結構美人だね！？英語も話せるみたいだし。」

「この子なら降谷を任せてもいいかもしれないな。」



『…みなさんは、警察官ですか…？』



そう聞けば、全員が頷いた。



『…殉職…したんですね。』



そう言えば、全員が頷いた。





「ごめんな。俺とゼロは幼馴染なんだ。幼稚園からの。
こいつらとは警察学校で知り合ったんだ。」

「そうそう。同じ教場で。」

「見た目はチャラチャラしてるかもしれねぇが、中身は良い奴なんだぜ？」

「あぁ。警察学校を首席で卒業してるからな。だから……」



『…知ってます。彼はゼロに所属する公安警察なんですよね。』


そう言うと、気まずい空気が流れた。






「あら？貴方が大くんの彼女さんね！？」

『…ぇーっと…？』

「明美ちゃん！いきなり言っても分からないよ。」

明美「そっか！ごめんなさい。私の名前は宮野明美です！」

『…宮野明美……って、哀ちゃんの！？』

明美「あら！そこまで知ってるのね。そうよ。志保のお姉ちゃん。」

『…明美さんはどうして……』

明美「零くんや大くんが追ってる黒の組織にね。まぁ私は末端だったんだけど。いいように使われちゃったって言うわけ。」

『…そぅ、だったんですか。』




目の前を見て、私は目を見開いた。


川が、無くなってる！？




「ホーッ。珍しいな。あいつらも喜んでるんだな。」

『あいつら…？』

「ゼウスって奴。とかミカエルとかな。本来ならこちら側に来ちゃいけねぇんだ。死んじまうから。だが稀に川が無くなることがあるんだよ。
そしたらこちら側に来ても死んだことにはならねぇんだ。」

『…な、なるほど？？』

「こっちにおいでよ！」

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