和葉の姉は自由気ままな人。【名探偵コナン】

＃１７ ページ18

とある男って。秀一のこと……。


そっか…、FBI。それでアメリカにいたんだ。



_______「すまない、A別れてくれないか」

_______『いきなり、どうしたの？』

_______「すまない、少し諸事情でな。頼む。お願いだ。Aを苦しませたくない」

_______『わ、わかった。』





「お陰で、あの男が本当に死んでいるという事がわかりましたけどね。」



嘘…。


それじゃあ、あの変装は安室さんがやってたの…。

それじゃあ、本当に秀一は…。




ﾎﾟﾀｯﾎﾟﾀｯと、涙が、ズボンにシミを作っていく。




________『Is this your handkerchief(これ、あなたのハンカチですか?)』

________「Thank you(あぁ。ありがとう)」




________「フゥ…。お前もついに吸い始めたのか」

________『毎日毎日煙を顔に吹きかけられたらねぇ！？』

________「はっ。意味に気づかないならお前はまだまだだな」

________『はぁ？意味って……。』

________「顔真っ赤だな」





________『も〜！秀一、重いよ』

________「……君を守る。」






________「A。愛してる」









『…しゅぅ…ぃち…っ……』




涙が止まらない。


なんで…。どうして。

一言言ってくれれば…！！！





『私の涙を拭いてくれるのは、あなた以外にいないのに…。』



そう言った時だった。



.

.

.

.




まだ、あの二人が喋っている。


誰かが来る音が聞こえた。





「泣くな。A」


ポンポンと、頭を撫でて彼は声がした方へ行った。





「誰だお前！？」

安室さんがそう言った時、

「逃げるぞ、」



彼は私を、姫様抱っこをして走っていた。





『ちょっ、ちょちょちょっ……』




上を見上げれば、その顔は秀一そっくり。

…でもさっき、秀一は死んだって。



『あなた誰！？！？もしかして…vermouthっていう人！？』

「フッ、相変わらず発音はいいな。A」




キッと睨んでると、秀一っぽい人は笑った。




「その警戒心はいいと思う。
だがお前は…、ベルモットやバーボンを知ってしまった」

『…その二人がどうかしたの？』

「明日、この紙に書いてある場所に来い。」

＃１８→←＃１６

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す