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弱い僕 (カザリ) ページ21

僕は風になびく君の長い髪の毛が好きなんだ

それをぐしゃぐしゃにすると、直ぐに怒る君も好きだけど
ふわっと揺れる髪の毛
ちょっといい匂いもする


『カザリくんって猫みたい。
猫じゃらしに飛びつくなんて。笑』


時々、突然目の前に出される猫じゃらし
ネコ科の特性なのか、手を出さずにはいられなかった
君は僕の本当の姿を知らないからそんな風に僕に接することが出来るんだ

本当の僕を知ったら、君は今みたいに接してくれるかな

けど、僕も臆病なんだろうね
答えはわかっているから、本当の僕を出したことはなかった

だから油断していた


今日は彼女と会う予定はない
つまり、普段の僕のやるべき事をやってもいい日だった
だからやるべき事をやっていた

なのに


『カ、ザリ……くん……??』

「え…?」


たまたまなのだろうか、聞きなれた声が聞こえたから振り向いたら怯えた顔をした君がいた

僕はグリードの体から人間の姿に化けた瞬間

そう、つまり本当の僕を一瞬でも見られてしまったのだ
やってしまった


「ち、違うんだ○○ちゃん、その……これは…」

「あらカザリ、なぁーにやってんの?」

「メズール……っ!タイミングが悪すぎる…!」

『ひっ……!ば、バケモノ…!』


完璧に怯えた顔をしている

いやだ、君にはそんな顔はして欲しくない


「はぁ?カザリってば、もしかしてあの人間がお気に入りなわけ?」

「っ!」

「嫌ね、人間に恋していい事があるとでも?
私たちはグリードよ、人間の欲望を餌にして生きるの」

『グリード…?なにそれ……??
カザリくん…ねぇ、なんとか言ってよ!さっきの姿はなに!?カザリくんって人間じゃないの!?』

「……僕は…」


ここで人間じゃないって答えれば、彼女は僕の目の前からいなくなる
けど、このタイミングの悪さでやってきたメズールの前で変なことは言えない
どうすればいいんだろう、僕

上手く答えられない
俯いて、どう伝えればいいのかわからず
次に顔を上げたらもう君はいなかった

君の髪の毛が揺れる瞬間を最後に見た
揺れる髪の毛は建物の中に消えていった

後を追えば良かったのに、追うことが出来なかった
僕の弱さなのかな


この日以降、僕は彼女に会うことはなく普段通りに戻ったはずなのに、心に穴が空いたような気分だった

彼氏みたい (ナナセヒマリ)→←小さな魔法使い (佐久間小太郎)



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saetkenmamoT(プロフ) - こんばんは。リクエストをお願いしたく存じます。キュウレンジャーのスティンガーで長い戦いが終わって新司令と補佐官的な立場の夢主と甘い感じ(r18寄り)のお話はできますでしょうか?是非よろしくお願いいたします。 (2022年5月9日 20時) (レス) id: 658cb90463 (このIDを非表示/違反報告)
めぐみ(プロフ) - こんばんは、リクエスト失礼致します。滅に押し倒されて深いキスをされるお話をよろしければお願い致します!いつも楽しく拝見させて頂いています。 (2022年5月6日 21時) (レス) id: 5c66241426 (このIDを非表示/違反報告)
黒空+橘さん同盟 - 面白かったです!これからも更新頑張ってください! (2021年11月18日 10時) (レス) @page12 id: cf2ff24390 (このIDを非表示/違反報告)
めぐみ(プロフ) - リクエストにお応え頂きありがとうございました。次の更新も楽しみにしています! (2021年10月14日 23時) (レス) @page9 id: 5c66241426 (このIDを非表示/違反報告)
なんしゅ(プロフ) - めぐみさん» 少しお時間いただければ書けると思います。完成したら載せますね (2021年10月2日 21時) (レス) id: 3d65939a05 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:なんしゅ | 作成日時:2021年9月28日 1時

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