検索窓
今日:37 hit、昨日:19 hit、合計:4,256 hit

4。 ページ4






「うざい…とにかくうざい。」

「え、何?Aが不機嫌なんて珍しいね」

「実は……」







「こういうのをテコの原理という。
次にーーー。」



分かりにくい。
死ぬほど分かりにくい。


一瞬だけ、みんなの顔を見るために後ろを向いてみた。

みんな、ポカンとした顔をしている。



よかった。みんなも同じなんだ。
安心して前を見ると、私の目の前にサンズ先生が立っていた。



「うわぁ!!!!」

「授業中だバカ。」

「はっ……」







「いや…それはAが悪いでしょ」

「え…そう?まぁ…私も話しててそうかなって思ってたんだけど……。」

「内申点に響くね、絶対」

「あぁ……」



もうサンズ先生の授業のときに、
後ろ見ないようにしないと…。


いや普段は後ろなんか向かないんだけど。

ていうか、あんな分かりにくい授業をしてくる
サンズ先生が悪いよ。



うん、私は悪くない。

……さすがにひねくれすぎか。



「じゃ、私バスだから」

「ん、バイバイA。」




すぐそこにあるベンチに座って、身を任せた。


空を見ると、夕焼けが出ている。

らしくもなく「きれー…」と呟いていた。
すると、シュッと何かが着地した音が聞こえた。



その音の正体は、紛れもないサンズ先生。

今、1番会いたくない人物に会ってしまった。
このまま気づかないふりを通そうとしていたけれど、
声をかけられてしまった。



「よう、ガキンチョ」

「せっ…先生…、」

「バス待ちか?」

「そう…ですけど」

「そうか。」



そう言うと、サンズ先生は私の隣に座った。


「え…」と声が漏れてしまい、「なんか文句言いたげな顔だな。」と言われた。



1人で休ませてほしいんだけどな。



「そういえば嬢ちゃん」

「先生…私にも名前があるんですけど。」

「オイラは覚えるのが苦手だからな」

「…はぁ、加藤Aです。覚えてください」

「普通の苗字だな」

「いや先祖に謝ってください」



早くバス来ないかな、と思ってしまっていた。

サンズ先生は、扱いが難しい上にからかい上手だ。
1番嫌な人種だ。


そうか、人じゃなかったっけ。


「さっき私のこと呼んでましたけど…なんだったのですか?」

「いや、忘れた」

「は…」



やっぱり苦手だ。



「おっ、バスが来たぜ」

「じゃあ…」

「じゃあな、加藤」




5。→←3。



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (37 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
29人がお気に入り
設定タグ:アンダーテール , サンズ , 教師   
作品ジャンル:その他
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

ひなどり。(プロフ) - きもPさん» わぁっ、ありがとうございます!!そのお言葉、読む度に噛み締めております!中学生になって投稿頻度も落ちてきていますが、できる限りベストは尽くそうと思います! (4月30日 20時) (レス) @page21 id: dfd167e6a3 (このIDを非表示/違反報告)
きもP(プロフ) - 完全好みです、最高です。取り敢えず崇めておきます。 (4月30日 10時) (レス) id: 1099d16ec8 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:ひなどり。 | 作成日時:2023年10月6日 17時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。