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「じゃーな、お友達と頑張れよ」

「はっはい…。」



サンズ先生ってなんでもお見通しだよな…。


校門前に立って、ゆうきを待ってみる。

いつも私の、5分後。遅い時は10分後くらいに着く。


すると、何かが全力疾走で走ってくる。
ゆうきだった。


「ゆうき!?」

「お待…たせ。」

「死にそうになってんじゃん……」

「うん…、とりあえず、…歩かせて…。」



「ハァハァ」と息が荒い状態だ。

それに混じって、気まずそうにしている。


何か、話しかけた方がいいのか。それとも
ゆうきが話しかけてくれるのを待てばいいのか。
私には分からなかった。


息が落ち着いた頃にゆうきは口を開いた。



「あのさ…、昨日はごめんね。Aがそんなことしないってゆうきは分かってたはずなのに。」

「ううん。誰だってあんなの冷静になれないよ」

「ありがとう…、。」

「もう、泣かないでよ。いじめのことはとりあえず先生に言いなよ?」

「うん!!」

「…まぁそれで解決しないの知ってるんだけどね」



小さな声だったので、ゆうきには聞こえていなかった。


2回目の時、学校の先生は、この案件を重く受け取らなかったのだ。

だから、注意するだけで終わってしまって、
その後はゆうきを気にかけることなんてなかった。



それがゆうきを自害までに追い込んでしまったのだ。



「…ゆうき。」

「んー?なにー?」

「あのさ、……言ったところであんまり効果ないだろうし、もしそうなったら一緒に解決策考えようね」

「もちろん!!Aは優しいねー。」



1人の先生を思い浮かべた。


サンズ先生だ。
もしかすると、サンズ先生ならこれにうまく向き合ってくれるかもしれない。



淡い期待だけど、思ってしまった。



「言うならサンズ先生がいいと思うよ」

「え、なんで?」

「私とゆうきが喧嘩した時、
結構真剣に向き合ってくれたんだよね」

「へぇ…。そういう一面もあるんだ。
…分かった。サンズ先生に相談してみるよ」

「うん、頑張れ」



ゆうきの靴箱の中に入ってる、
画鋲だらけの靴を見ながら、そう呟いた。





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ひなどり。(プロフ) - きもPさん» わぁっ、ありがとうございます!!そのお言葉、読む度に噛み締めております!中学生になって投稿頻度も落ちてきていますが、できる限りベストは尽くそうと思います! (4月30日 20時) (レス) @page21 id: dfd167e6a3 (このIDを非表示/違反報告)
きもP(プロフ) - 完全好みです、最高です。取り敢えず崇めておきます。 (4月30日 10時) (レス) id: 1099d16ec8 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ひなどり。 | 作成日時:2023年10月6日 17時

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